LIVE レビュー

見に行って、楽しかったLIVEの感想です。

02/7/7  吉祥寺 MANNDA-LA2

出演:jolie
 (磯たか子:p.vo、MIDOCKO:vo)


 今までに聴いたことないミュージシャンだけど、マン2でこの編成ならポップスかな、とあたりをつけて行ってみた。
 結論は大収穫。ぜひ次も聴きたいぞ。

 jolieは今日がデビューライブ。
 サポートメンバーとして、吉田幸正(b)と三浦智津子(ds)が加わる。
 磯たか子と三浦智津子は元「へぼ詩人の蜂蜜酒」のメンバーで、マン2とかれこれ10年間来の縁らしい。
 「へぼ詩人の蜂蜜酒」は聴いたことないが、ライブハウスのチラシで名前は見かけた記憶あるな。

 ちなみにMIDOCKOは今日がマン2初出演とか。「終わったらユザワヤへ毛糸を買いに行くんだ〜」とMCではしゃいでいた。

 今日は七夕なせいか、観客へは手作りクッキーを振舞う趣向あり(甘くなくて美味しかった)。
 さらに「お持ち帰り」として、小さなビニール袋に入ったクッキーまでプレゼント。
 袋に短冊がついており、ぶら下げるためにライブハウスの隅に笹まで準備してあった。

 ライブは磯たか子の弾き語りがはじまり。
 彼女はフラットライナーズのドラマーでもある。フラットライナーズは先日曼荼羅で見たが、ローファイ・ロックだった。
 いったいどんな弾き語りかと思いきや。しごくオーソドックスな、ピアノによるポップスだった。

 伴奏はソロはさほど取らず、サクサク進行してゆく。
 ボーカルとユニゾンぎみ。もうちょい複雑に歌声とぶつかるほうが好みだけど。
 伸びやかなボーカルと、優しげなメロディで楽しめた。
 
 自作曲を7曲ほど歌ったろうか。30分くらいの演奏。
 しかし、カメラマンがうっとおしい。身内なのかな。
 シャッター音がやかましい上、ステージをうろうろしながら写真を撮る。
 しまいには視線をさえぎる位置に立って、撮影しつづけるからたまらない。なんとかならんもんか。

 10分ほど休憩したあと、今度はjolieとしてのライブ。
 一曲目は磯、MIDOCKO、吉田によるハーモニーで「oh〜♪Jolie♪」と歌いだす。
 アル・クーパー「Jolie」のカバーだ。
 コケティッシュなアレンジで新鮮だった。

<セットリスト>
1.JOLIE
2.水色のため息、金色の涙
3.Stoned Soul Picnic
4.red star beam
5.Bye Bye Blackbird
6.Reach for the truth
7.ソウルメイト
8.ナチュラルズ

 セットリストはオフィシャルHPから引用しました。

 MIDOCKOの歌声がすばらしい。ほんのり低めな音域で、ソウルフルに歌う。
 かといってサザン・ソウル風に熱くなりすぎない。
 軽やかさが絶妙だった。ときおり織り込むスキャットも的確。
 
 磯はさほどハーモニーを加えないのが残念だ。せっかくだから、せめてデュオでどんどん歌って欲しかった。

 MIDOCKOはステージ進行も堂に入っており、安心して聴ける。
 シンプルなアレンジだからこそ、ボーカルが映えていた。
 ドラムが押し気味だったのが惜しい。シンバルを多用し、アレンジに気を配ってたのはわかるが、もうちょい軽い打ち方がサウンドへ似合ってたと思う。

 それくらい繊細なグルーヴを狙ったアレンジだった。ドラマーの力量がもろに出そう。ポンタ系のドラムがはまる雰囲気だ。

 jolieは基本的に歌を聞かせるユニットのようで、特にソロ回しはなくステージが進行してゆく。
 オリジナルが大半だったが、中盤で演奏してたリンダ・ルイスのカバー"reach for the truth"がバンドのムードにぴったり。

 ステージ終盤、「ソウルメイト」〜「ナチュラルズ」のくだりが、特に名演だった。 
 磯のオリジナルをMIDOCKがゆったり歌い上げたあと、「ナチュラルズ」でリズミカルに突っ走る。
 リズム隊の演奏も盛り上がった。
 最後の曲のイントロで、jolieの二人が奏でたハーモニーのきれいだったこと。

 jolieのステージはしめて40分くらい。 
 アンコールもなく、あっけなく終わってしまった。
 次回ライブは未定とのこと。次のライブが楽しみだ。
 MIDOCKOの歌声を中心に、なごめるグルーヴが心地よいユニットになりそう。

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