LIVE レビュー
見に行って、楽しかったLIVEの感想です。
02/7/21 西荻窪 BINSPARK
出演:MUMU
(植村昌弘:ds、中根信博:tb、坂本一孝:key)
観客はぞくぞく入り、ずらりと立ち見が並ぶ。
ぽつぽつある空席を見つけた植村が、
「そこ空いてますよ。ぜひ座ってください。はい、そこの女性の方、どうぞ〜」
と、きめ細かに気遣ったのが印象的だった。
今夜のMUMUのライブはしめて50分ほど。
ほとんどMCを挟まず、ひたすら演奏する。おなかいっぱい楽しめた。
<セットリスト>
1.99/5/23 #3
2.ワンピース #1(新曲)
3.MC #1
4.MC #2
5.MC #3
6.MC #4
7.役人#6
8.役人#9
9.役人#7
10.亜#1
(2)は新曲。中根が「この曲は・・・」と紹介しようとしたが「あとにしよう」と植村にさえぎられ、演奏に入る。
そのまま喋るのを忘れたか、最後まで説明無し。なにを話したかったんだろ。気になるなー。
新曲はミニマルっぽく繰り返しを多用。メロディがいかにもMUMUらしい、こじんまりしつつも一癖あるもの。
最近の新曲は怒涛のリズムで押すタイプが多かったから、初期コンセプトに戻ったメロディ感を取り入れた新曲の登場が嬉しい。
典型的な「怒涛のリズム」の曲、「MCシリーズ」は一曲づつ区切って演奏する。
重く強くスネアが響き、力強くぐっと締まったプレイだった。
感想が前後するけど、サビのメロディが爽快な「99/5/23
#3」も楽しい。この曲、CDでじっくり聴きたいな。
曲間のおしゃべりは無く、淡々とステージが進行してゆく。
「MCシリーズ」に圧倒されたか、曲の合間に拍手もしそびれちゃった。
一曲演奏するごとに、植村が指で曲の番号を示し、カウントでスタートする。 おなじみな「1、2、せぇーのぉ」って掛け声が妙に面白い。
8曲連続で演奏したとこで、やっとMCタイム。
新譜関連の告知があった。
・植村昌弘のソロCD「1999」は音源は完成し、ジャケ製作中。発売は9月頃か。
・吉田隆一とのアルバム「吉田的鋼鉄」もミックス中。近日発売だろう。
・次回MUMUライブは未定(あああ・・・)
最後に一曲演奏して、今夜のライブは終了。
心なしか、ステージが進行するにつれ、サウンドのテンションが上がっていったと思う。
聴いてて、ぐいぐい惹きつけられた。
難点は、ちょっとトロンボーンのヌケが悪かったとこかな。
複雑怪奇なリフがユニゾンでスバスパ決まり、合間を縫って植村のフィルがタイトに突き抜ける。
どんどんステージが進行したせいか、途中でぼおっとしながら聴いていた。
どうやらMUMUのリズムに酔ったみたい。
曲によってはキーボードやトロンボーンのソロっぽいところもあった。
だけどドラムソロだけなし。残念。
太めに響くドラミングで複雑なソロを組み立てたら、すばらしくかっこいいはずなのに。
最後の「亜#1」は過去聴いた時よりも、ドラマティックにアレンジされた気がした。
もっともあの複雑な曲を全て覚えてるわけもなし、ぼくの勘違いかもしれない。
なんにせよ、きっちり構成された音楽のスリルを堪能できたライブだった。
ワンマン・ライブやらないかな。フルステージが変拍子の嵐で、もみくちゃにされたいぞ。