BGMは、特に日記の内容とリンクしてない 場合が多々ありますが、ご容赦を・・・。 ちなみに、02/12/20までの日記はこっちです |
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風邪は続いてます。いきなり高熱でぶっ倒れるわけじゃなく、「なんかだるいなぁ」と微熱が続く、低空飛行状態。
おかげで今日はどこにも出かけず、ずっと家でちんたらしてました。もったいない話だ。いい天気だったのにな。 で、いまは仮眠したせいで頭がすっきりしてきました。さあ、出かけてくるぞー。大友良英が在籍最後となる、デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデンの3時間ぶっ続けなオールナイト・ライブ。 デートコースの出番は夜中の一時とか。どんな夜になることやら。 今夜のBGM(その1):Method Man"I get may thang in action"(1994) メスの1stアルバム"Tical"より。Ticalとはweedをさし、要するにマリファナのことだそう。 ウータンがのし始めた極初期の音源だけに、アルバムは全てRZAがプロデュース。この盤ではほとんどゲスト・ラッパーがいないのも特徴だ。レイクォンら数人が、ちょこっと参加してるだけ。もっともこのトラックでは、特にゲストは参加してない。 お恥かしい話だが、未だにぼくはウータンを聴いて声を聞き分けられない。ほとんど同じ声に聞こえるんですわ。 このトラックでも厚みのある複数同時ラップが聴こえるが、多重録音なのか別の人間が喋ってるのかわかってません。 風邪薬が効いてうとうと眠りへ落ちるとき聴いてたら、ひときわかっこよかった。 ハイハットは控えめ。パシャパシャとスネアが連打され、低音がぶおおっと膨らむ。 喉になんか挟まったような声でライムが吐き出され、語尾の破裂音がスネアの打音と溶けた。ひっきりになしに鳴る鋭い音は、息を吸い込む音か。それともクローズド・ハイハットかな。 音作りに特筆するようなものは無く、目をみはるフックもない。 だけど身体を低くしてガンを飛ばす、不穏な迫力に満ちている。 RZAのセンスがじわじわと、にじみ出た好トラック。 今夜のBGM(その2):KRS One"Wannabemceez"(1995) 今夜も2本立て、もう一曲ヒップ・ホップで行きます。 これはKRS Oneの2ndソロ"KRS One"より。ヒットしたかもしれないが、この業界は疎く詳細が不明です。 ギャングスタ・ラップ系列のはずだが、あのろくでもないデザインの"Parental Advisory"マークはなし。ビジネス・チャンスを狙って、あえて刺激的な言葉をはずしたか? 何をライムしてるかわからないので、とりあえずトラックの印象のみで聴いてます。 プロデュースはDJプレミア。跳ねるキックがとにかくはまってる。 ダミ声のフロウはことさら拍を強調し、突っ込み気味なビートとうまくかみ合った。 しかしラップは感想書きづらいなぁ。歌詞に興味ないからあとはひたすら快楽原理だけ。ぐっとくるかどうか、だけで判断してるもの。 KRS Oneもニューヨーク出身だが、上のウータンとちがってトラックの曇りは控えめ。ぐっと見通しよい空気をまとってる。プレミアの派手なプロデュースなせいもある。 ミュージック・マガジン誌によると、最近KRS Oneは"Spiritual Minded"なるゴスペル・ラップ盤を出したそう。聴いてみたいな。 |
2002年12月29日 21時52分15秒
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なんでおれの身体はこんなに律儀なんだ。 昼過ぎにレコ屋へ出かけたが、なんだか視線が狭い。歩いててもふらふら。 嫌な予感がして、駅でオレンジジュースをがぶ飲み。ビタミンC補給〜! なのに。帰るとどんどん頭が重くなってくる。しかたなく仮眠を取った。夕方目がさめると、ライブが始まる時間。なのに頭が・・・ちぇ。 そう、間違いなく風邪です。あああああ。 今日も行きたいライブがあったのに、泣く泣くパス。しかし。今晩中に直すぞ。明日はオールナイトのライブへ行くんだから。もうチケットも買ったんだから。ぐおおおお。 今夜のBGM(その1):Noggin"Turn about is better fairplay"(1995) 96年くらいにカナダのレーベルから出たコンピ"Tinker Compilation"に収録。ぼくはこの盤、メルツバウが一曲提供してる関係で購入した。 クレジットによるとNOGGINはエリック(g)とマイケル(vln)の二人組。 オフィシャルHPはここ。チカチカして見づらい。ポケモン事件を知らんのか?(笑) けっこう作品を出してるようだ。手に入るかな?とアマゾンで調べたが、日本とアメリカではどちらも在庫がなかった。 この曲は95年の7月にミネアポリスで収録されている。 狙いはハーシュだと思うが、耳ざわりがどこかソフト。 バイオリンやエレキギターのキイキイ音を多重録音し、フィードバックも重ねてるみたい。 こういう多層構造のノイズは好きなので、繰り返し聴いている。 響きはたぶん、目の前で演奏されたらつらそう。鳥肌立っちゃうかも。 しかし録音作品だと、うまい具合に高音成分がブーストされて、不思議と聴きやすい音になった。 むせび泣きのような切なさに溢れてる。 メロディや構成らしきものは皆無。思い立ったように音が盛り上がり、消えてゆく。 もちろんビートもなし。もやもやとサイケな響きがたまらない。 もっとも本人達はセンチメンタルなど無く、過激さを追求してるはず。 もしロマンティックな気持ちがあったら、このコンセプトはさらに面白くなるだろう。惜しい。 今夜のBGM(その2):Seals & Crofts"Castles in the sand"(1975) ライブへ行けずに今日は色々聴いてたので、「今夜のBGM」は二本立てでお送りします。その1からぐっと下がって、20年前へ戻ります。 この曲はアルバム"I'LL PLAY FOR YOU"に収録され、ヒットもした・・・のかな。よく知らない。 オリジナル・アルバムじゃなく、輸入盤の10曲入りベスト盤で聴いてます。 しかしシールズ&クロフツってどの程度、今でも認知あるんでしょうね。ぼくはもちろん後付け。なんでこのCD買ったかも覚えてない。 当時はずいぶんヒットした様子。あまり聴かないから処分しようと思ったが、やっぱり気に入る曲があるんだよ。いつまでたってもCDが減らせない。えいやって思い切るしかないんだろう。 輸入盤のライナーがしょぼくて、チャート記録もバック・ミュージシャンも載ってない。歌詞より、そっちのほうが面白いと思うがなぁ。曲はシールズ&クロフツ自身、プロデューサーはルイ・シェルトンとある。プロデューサーの名前はピンとこないな。 10曲入りだから、アナログ時代のLPをそのままCDにしたんだろう。 この曲が耳に残ったのはサビでの響き。ハーモニーがきれいなのはもちろん、コードががらっと変わって開放感溢れるとこが好き。 惜しむらくはオケがいまいち。だれが演奏してるか知らないが、ものすごくドラムが野暮ったい。大味でトロい音は、今の耳で聴くと物足りないや。 ベースのフレーズもしょぼい。 サビの冒頭ではブーン、ブーンと付点を使って広がりを出すのに。Aメロやサビの終わり部分みたいに、メロディとユニゾン気味で弾くのはかっこ悪いよ。 ギターのワウも中途半端、パーカッションも鈍い。カタカタ鳴るのはカスタネットか?ノリが遅い。ジャワーンと鳴る音(ビブラスラップだっけ?)も安易だ。 なんかぼろくそですが。それでもサビのメロディとハーモニーだけは、聴いてて心地良いんですよ。 苦行やってるわけじゃないのに。サビの部分にきたとき、ほっとくつろげる。 こういうパターンだと頭痛いな。思い切ってCD処分しようか、迷ってしまう。 ともあれややこしいことは後回し。 今は二人のきれいなハモりを聴いてほのぼのしましょう。 ああ、きれいな響きだな〜・・・うるさいカスタネットだなぁ(爆) |
2002年12月28日 23時16分48秒
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ここんとこ、職場で風邪が流行ってる。ところがふだん風邪をすぐ引くぼくは、今回に限ってなぜか寝込んでません。仕事がばたついてるから、気が張ってるのかな。 ちなみに今日は仕事納め。いろいろあったが、なんとか一日は終わった。これで正月明けまで休みになる。 とにかくのんびりしたくって。 ぎゅーづめの列車で揺られる気になれず、家まで鈍行でちんたらマンガ読みながら帰ることにした。 そしたら。隣に座った女性がひっきりなしにクシャンクシャン咳をしてて・・・参った。 これは「さあ、遠慮なく風邪ひいていいぞ」ってしるしなのか? 風邪ひきたくないよー。あと正月まで、ライブ行って楽しく過ごしたいのに。 「だ、大丈夫だよな・・・」と風邪のウイルスに怯えながら帰りました。 どうか風邪ひかず、年を越せますように。 今夜のBGM:Browne Haywood Stevens"Breakfast menu conquests"(1998) ジャズをのんびり聴きたくなり、棚からてきとうに選んだ一枚、"Sudden in a shaft of sunlight"に収録。 ブラウン・ヘイウッド・スティーブンスはトリオ名。ティム・スティーブンス(p)、ニック・ヘイウッド(b)、アラン・ブラウン(ds)からなり、作曲やリーダーシップはティムが取っている様子。 98年の5/13〜/14で一気に録音された。オーストラリアのジャズメンかな。ネットで情報収集サボって、クレジットのみで書いてます。あやふやですいません。 しばらく前にDUでこの地域のジャズを特集したとき、さくっと買った記憶あり。 前置きがまた長くなった。 深く考えずにぼおっと聴いてたら、ふとこの演奏が耳に残った。 リズムはほんのりスローめ。上品に、激しくならず。スルスルっと演奏が流れてゆく。アンサンブルの組み立てに繊細な鋭さを感じた。 ベースはリズムはほとんど刻まず、カウンターメロディをピアノに対してぶつけるプレイが中心。 ピアノは左手はコード弾き+α程度のあっさりめで、ポイントは右手か。 ぱらりぱらりと音を置くスタイルで、鍵盤の早弾きはほとんどなし。 泥臭さもファンキーさも希薄。ところが疾走感が常にある。 ドラムのハイハットがうまいのかな。 すがすがしく高音で刻むビートが爽快だ。 さりげなくせめぎあい、冷静に息があう。 猛然と襲い掛かるカタルシスこそないが、きらりと音が輝いてる。 |
2002年12月27日 23時17分25秒
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休み明けはいまいち頭が働きません。年末も近づいて、何かと仕事がばたついてます。全部年明けじゃぁぁぁ!って言いたいのはやまやまですが、なかなかそうもいかないようで。って、あと実質数日で何ができるやら。とほほ〜。 巷はクリスマス。いろいろトラブル抱えてる上に、首がまだまだ痛い。なので気分は殺伐として、明るいイルミネーションが憎い(笑) 思えば去年のクリスマスイブは翠川敬基+片山広明+不破大輔ってトリオのジャズライブを聴いてましたっけ。 今日はアケタで翠川敬基がライブやってるし「よし、2年連続で翠川ライブだ!」と意気込んだのですが。仕事がばたついてままならず・・・。なんだかなー。 今夜のBGM:Mike Johnson"Hidden away"(2002) もとダイナソーJRのメンバーであり、現在はソロで活動してるマイク・ジョンソン。今年4枚目のアルバムとなる"What would you do"をリリースした。 このアルバム買ったのはちと前だが、すっかり聴きそびれて棚に埋もれてましたよ。 マイクの音楽は、低音ボーカルを駆使したアダルティなイメージがあった。 だけど本作ではけっこうエレキギターが活躍してる。 ギターを弾いてるのはマイク本人。いや、ワーワー鳴ってるギターはブレット・ネルソンかな。 今作では他のメンバーを固定させ、バンドっぽい感触を強調した。 アンサンブルに埋もれるほど低い声でメロディを呟き、バックではあでやかにエレキギターが跳ねる。 派手な技は特にないが、この暖かくもきっちり贅肉を絞ったサウンドが寒い夜空にピタリとはまった。 |
2002年12月24日 23時42分54秒
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右肩が痛い。首が痛い。ひねったかなぁ。あーあ、またか。 今日は休日だし、ライブへ行こうと思ったのに。ひたすら肩が痛くて断念。首をねじるだけで痛いんだもん。西荻で面白そうなノイズ系の企画があったのに。 明日から会社だ。早く治らないかなぁ。首で受話器はさめないよぅ。仕事の能率下がるよう。 手で受話器もつと、なんか違和感ある今日この頃です。携帯じゃありませんよ。普通の卓上受話器ね。 首の痛みは持病みたいなもん。なんとか完治させたいが、直す方法がわからない。 ともかくこのところ、ますます身体が固くなってきたようだ。夕べはふと気が向いて、えっちらおっちら柔軟をやってみた。開脚してぺたんと床へ胸をつけられるくらい、身体を柔らかくしたい。 ところが急にそんなことしたせいか、今朝起きたら首の痛みが倍増。なんたるこっちゃ。まずはこの首から柔軟かな。ちょっと動かしただけでミリミリっと固まってたら話にならん。年寄りの冷や水なんて言葉、あと500年くらい聞きたくない。 今夜のBGM(その1):Hatch and Kathy"You can count on change"(2002) オレゴンの男女デュオによるアルバム"Hatch and Kathy"より。本作が1stアルバムらしい。デュオといいつつ、実際はHatch Harrisのワンマンっぽい。作曲・演奏・ボーカルと、あらかたハッチが引き受けてる。 ラフな演奏っぷりで、いわゆるローファイ・ユニットかと思ったら。メロディの充実が、そこらの宅録バンドより頭ひとつ抜き出てる。 60年代のアメリカン・ポップスをしっかり継承し、丁寧で起伏のあるメロディが花丸印だ。 だからこそ、この荒っぽいサウンドがもどかしい。Kathyを全面に出してきっちりプロダクションしたら、とびきりのポップスになると思う。 どの曲も面白いが、ぱっと聴きで耳に残ったのがこれ。 華やかで開放感のある旋律が、すごくキャッチーだ。 演奏はアコギをジャカ弾きするだけ。二本くらい重ねてるかな。 せめてほかに、ピアノのコード弾きくらいは重ねて欲しかった。 ボーカルの録音もしょぼく、少々音割れしてるありさま。 だが、さらりと聴き流しちゃもったいない。すごくキュートな曲だもの。 今夜のBGMその2:The TnT Band"I wanna make out with you"(1970?) 明日の日記に回そうかな、と考えたが。別にケチるほどのもんでもないし、今夜は二本立てでお送りします。 棚の奥に突っ込んだCDを整理しようと思ってる。聴かないCDまで後生大事に持ってたって場所ふさぎだ。 で、処分してもいいか確認しようと、ひさびさに引っ張り出した。 TnTバンドはNYを中心に60年代後半に活躍してた、ラテン・ソウルバンドらしい。Pヴァインが93年に69年と70年のアルバムを2on1でCD化した。 もっとも買ったのは最近なはず。HPの「CD購入紀行」ひっくり返したら記載あるかも。 さて、この曲は70年作(?)アルバム"Sex Symbols"に収録。 タイトルどおり、大バカなジャケットです。ボーカルのティトとトニーがオールヌードで立ち、プエルトリカンとアングロサクソンの女性がこれまたオールヌードで座る。 で、♂マークと♀マークで胸やら股間やらを隠してるって趣向です。 全裸へなることに、ジョン・レノンみたいな精神性はない。なのに本人がわざわざマヌケなかっこで映る、すがすがしさがいかにもB級っぽい。 で、音楽がセクシーだと、それなりに首尾一貫ありますが。 基本はむさくるしいラテン・ソウルで、ティンバレスとカウベルがばしばし鳴るんだから。 なんつーか、力の入れ加減がわけわかりません。 ジャケットの説明で行数長くなったが、ラテン・ソウルはいまいちスリルがなく、売っちゃおうかと思いかけたとき。この曲が耳を惹きつけた。 フィリーかニューヨーク風のコーラス・グループ風にばっちり決めた、ロマンティックなバラードだ。 演奏はいまいちへたくそだし、ハーモニーもピッチがあってない。なのにこのジャンルはツボなので、ついじっくり聴いてしまった。 ドゥ・ワップによくあるハチロクで、甘く歌い上げる。バスが舌足らずに低音を持ち上げるアレンジがいいなー。 "I wanna make out with you"はティト&ラモスとM・サンチェス、Cサンチェスの4人による共作。 ティト&ラモスは似たタイプの曲を書いてないから、おそらくサンチェス・コンビが主導権の曲と推測する。 TnTバンドの本来の持ち味、ラテン・タイプの曲は今聴くと、かなり古臭い。だがこの曲だけは変わらぬ魅力を持っている。 録音当時は埋め草曲のようだが(似たタイプの曲が全然ないし)、ぜひこのドゥ・ワップ風味な路線を追求してほしかった。今でも聴くに堪える好盤になってたに違いない。 だめだ、これじゃ売るわけに行かないよ。このタイプの曲って、アルバム見渡したって、他に一曲も入ってないのに〜。 (正確には2on1の相方"Misson Accomplished"に"I miss you"というソウル・バラードが入ってる。しかしこれはぐっと洗練されたアレンジで、曲自体も大して面白くない) この手の曲をまとめてCD−Rに焼いて、本体は処分しようかな。 |
2002年12月23日 23時24分36秒
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ゴロゴロしながら音楽関係の本を読んでいた。 まずはミュージック・マガジン誌最新号。読みたいところは山ほどあるのに、読んでも頭に入らない矛盾の時間を過ごす。雑誌読んでると、最近こうなることが多い。 ネット中心で情報集めるようになり、とりあえずCDを買ってから「こりゃなんだ?どういう経歴なんだ?」と情報集めるパターンも増えてきた。 すると雑誌の記事が非常に中途半端になる。 興味ある分野は情報が古い、だがふだん聴かない分野はまったくちんぷんかんぷん。ぼくの情報処理能力が低いせいもあるが、すっかり二極分化してしまった。 ラップも、クラブ系も海外ジャズも。ワールド・ミュージックも。聴きたいのはやまやまだが、とても耳が回らない。読んでてどれも聴きたくて目移りしちゃう。 今月号は2002年ベストアルバムの特集。去年と違って、欧米ロックの分野20枚中、3枚も聴いたことあって妙に嬉しかった。 時代からずれっぱなしで、音楽聴いてるのには変わらないが。 もう一冊は「渋松対談Z」。ロッキング・オン誌のあれです。あんまり説明の必要ないかな。 ぼくは圧倒的にミュージック・マガジン派。ロッキング・オンは馴染めなかった。だけどこの対談だけは好き。この対談の単行本化も3冊目になるんだなぁ。 二人のぼやき漫才は妙にパワフルで、にやりとしながらぐいぐい読んでしまう。 語り口がうまい。飲み屋のカウンターで、となりの酔っ払いオヤジ二人が文句垂れる会話を盗み聞いてる気分。 こういう歳の取り方をしたいもんだ。・・・ああ、ジジくさい。 今夜のBGM:Date Course Pentagon Royal Garden"Circle Line/Dj me dj you mix"(2002) 菊地成孔率いる大編成ファンクバンド、DCPRGの2ndフルアルバム"DCPRG3"より。デビューのCDシングルを数に入れてるから、3rd扱いされている。 このCDは何はさておきライブ盤が力いっぱいお勧め。ライブ盤は初回プレス限定らしいので、今のうちに買っておいたほうがいいです。いや、まじで。 ライブの迫力がきれいに凝縮され、聴きごたえがたんまり。 個人的には曲の間に切れ目が入ってて許せないけど。もっとみっちり曲間つめて編集して欲しかった。 で、この"3rd"はライブ盤がおまけ。メインは1stフルアルバムのリミックス集だ。マルチをリミキサーに渡して、好き勝手編集してもらった様子。 生演奏のグルーヴィさはカケラもないテイクが多く、最初はまったく馴染めなかった。 アルバムテイクを文字通り再編集しただけの、大友良英リミックスくらいかな、素直に聴けたのは。 音をぐしゃっと汚し、一ひねりした"Playmate at Hanoi"はしみじみいかしてる。 だが何度か聴いてるうちに、他のテイクもじりじり良さがわかってきた。 たぶんプレイヤーとしてリミックスした大友良英に対し、他のリミキサーは断片化に拘り、あえて肉体性を削ぎ落としたダンス・ビートにしてるんだ。 たとえばこの曲。 ライブでは大盛り上がりな曲だが、ここでは骨組みだけすぽーんと抜き出した。 基本的にタブラとドラムだけ。あとはベースのリフがひたすら続く。ソプラノ・サックスがループされ、気弱げにさえずる。 もとは4/4+3/4の曲なはずだが、ベースリフの後に強引に一拍置き、4/4+4/4へ変更したように聴こえた。 無機質なビートがひたすら繰り返され、怒涛のノリは皆無。 でもフロアのビートとしては、ありのミックスだろう。 このテイクになんか別の盤を重ねたら、不思議なビートが作れそう。 二つに一つ、と聞かれたらライブを取る。でもたとえばヒップホップみたいな音楽には、こっちのテイクが似合いそう。適材適所ってやつか。 |
2002年12月23日 00時11分55秒
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打ち合わせのため外出。ちょっと駅から不便な場所だったので、移動にタクシーを使った。 運転手は50歳後半くらいかな。けっこう歳のいった人だった。 仕事に行く途中は、打ち合わせの進め方を考えてるので、運転手から話しかけられたくない。 話しずきな人だと閉口するが、今日はほったらかしてくれたから、のんびりタバコすいながら考えにふけっていた。 今日の目的地は途中で住宅街っぽい道を通る。 その道を走ってるとき、前方に中学生っぽい子供が二人ほど自転車で走っていた。 その自転車が唐突にタクシーの前を横切ったため、運転手がクラクションを鳴らす。 鳴らされたほうはむかついたか、走りすがるタクシーへ後ろから罵声を放った。 「しょーがねーなー」と内心思いながら、タバコを一服。 と。唐突にタクシーが急ブレーキ。なんだなんだ? いきなり運転手はドアを開け、後ろにいる中学生へ向かって 「なんだと!今なんて言った〜!ばかやろう!」 真剣に怒って怒鳴り始めてやんの。 こっちは急いでるのに・・・。かんべんしてよ。 中学生がすさっと小道へ逃げる。運転手はぶつぶつ言いながらまた走り始めた。 ぼくがなだめるつもりで、言ってみた。 「まあ、あいては子供ですからねぇ」 笑って機嫌直すかなって。 ところが運転手はまだまだマジギレなまんま。運転が荒っぽくなり、けっこう怖い。 ぼくの一言は耳へ入ったんだろか。しきりに大声でわめき散らす。 「あんな子供がろくな大人にならないんだ! 運転マナーも守らないし、なによりこらえ性のない、どうしようもない大人になるんだ!」 「・・・あなたみたいな大人になるんですか?」 唇の先まで出かかった言葉を、こらえましたよ。 もし言ってたら、どんな運転になってたかなー。 今夜のBGM:Norah Jones"Don`t know why"(2002) 先日行ったさかなのライブでカバーされてたのがこの曲。歌手がわかったので、さっそくネットで注文した。 初めて聞くミュージシャンだったが、ミュージック・マガジン最新号では今年のベスト作としてあげる人もいるくらい。あんがい売れてるんでしょうか。 しまった、それならセコハンで安くあげる手もあったなぁ。 Dan Rieserのドラムが軽やかに刻む、シンプルなアレンジだ。いくぶんジャズよりな音。 歌声の裏でそっと爪弾くギターの音もかっこいいな。 ノラの歌声はかすかに、かすかにかすれ気味。落ち着いた雰囲気の曲で、仕事で帰った頭で聴くとすごくなごめる。 最近はこういうリラックスできる音楽ってあんまり聴いてなかったな、としみじみした。 もっともぼくは趣味があっちこっちだし。すぐにノイジーなやつも聴きたくなりますが。 |
2002年12月20日 23時46分53秒
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