LIVE レビュー
見に行って、楽しかったLIVEの感想です。
2012/1/7 渋谷 7th Floor
出演:Sentinels / Hunting Pigeons他
神戸を拠点に活動のSentinelsがミニアルバムをリリース。レコ発で東京にて2daysツアーを慣行した。レーベルオーナーのisseki率いる、Hunting Pigeonsも同行。初日の今日に集まったバンドは、ハコとHunting Pigeons双方の人脈という。オーガナイズは良くわからない。
7バンド出演、持ち時間30分で16時半開演、とすごい早い幕開けスケジュール。最初からは聴けず。
バンド転換はどれもけっこう時間かけていた。でかい音でフレーズ弾きながらチェックするため、始まったかと一瞬思うこともしばしばだった。
しかしこの箱、前に片山広明のレコ発で行った記憶あるが、こんなに音がもわっとしてたっけ?轟音PAが多い夜だったが、モコモコして超ドンシャリ。もっともライブ途中でPAバランス変わるときもあった。後述するけれど、もっと音量下げたほうがいいんじゃないかな。
ソファにふんぞり返れるスペースも十分にあり、聴くにはいい環境だった。結局、一番後ろのソファで聴いていた。
さて。目当てのSentinels / Hunting Pigeons以外、聴けたバンドを駆け足で感想書いてみる。
zews http://www.myspace.com/zxexwxs
これは面白かった。到着したら演奏真っ最中、ラスト一曲前の途中から聴けた。
インストで2ドラム2ギター、ベーシストが中央に立つHAYAKAWAスタイル。即興要素は多分低く、シンプルなダイナミズムで突き進む。
ドラムの一人はメロタムを連打し、時にカウベルも。刻むもう一人のドラマーと音色に明確な区別を作った。メロタム側が手数多く、ときに二人のドラムが手も合わせてリズムをユニゾン。そこへ轟音ギターがかぶさる。
ベースはハイポジションでフレーズ弾きまくってたが、PAで埋もれてよく聴こえず。ギターはソロ回しせず、リフを多用。混沌サイケな感覚だが、単純なロックの快感原則を確保する。
最後の1曲は、ほとんど1コードかな。途中で転調はする。ぐいぐいと前のめりな音楽だった。
桔梗
3ピース轟音パンク。すみません、ちょっと好みと違いました。ボーカルが完全に埋もれるPAで、メロディがさっぱりわからず。いっそインストでもよかった。
べったり地に足をつけた、前ノリなフレーズが多かった。
glow and the forest http://soundcloud.com/glowandtheforest
白人3人組。Hunting
Pigeons人脈らしい。ぱっと聞いた瞬間、ロックは白人にしかできんのか、とクダらんことを考えてしまった。
まずノリがちがう。1曲目のバスドラが踏む、4拍裏のさりげない一打。別の曲で挿入されるベースのシンコペーション。前のバンドと明確にフレーズが違った。
ずっと聞いてると、アルペジオで始まるイントロが続いたり、曲のパターンが似てたりと感じた。しかしPAが良かった。ぐっと音量を下げ、きれいに音が響く。このくらいが気持ちいい。
他のバンドと音楽性がちょっと違い、サイケなスローポップだった。行く前にちょっとサウンドクラウドで音を聴いたときは、シューゲイザーかと思ったがステージはまっすぐ前を向くスタイル。
Hunting Pigeons http://www.myspace.com/huntingpigeons
目当てなバンドの一つ。セッティングが終わるや否や、Issekiはアンプに向かって、思い切りフィードバックを響かせた。昨年2月ぶりにライブを聴く。
PAでボーカルが埋もれ聴きづらいのが残念だったが、思い切りバンドっぽいアンサンブルが楽しかった。
冒頭の曲だけ、SentinelsのKeyがゲストで加わる。軽快な和音連打がアレンジに華を添えており、ステージまるごと鍵盤ありでも良かったな。
曲が終わったところでいきなりkeyがハウリング起こし、そそくさとステージ去ったのが残念。
これまでのバンドと比べても、Hunting
Pigeonsのアレンジは締まっていた。サウンドは、Issekiの弾き語りでも成立する。しかし杭打ちのようにスネアを連打するドラムのビートを、ベースのうねりがふくらます。そこへもう一人のギターが色をつけた。
ただそれぞれが弾くのでなく、バンド全体のバランスやアレンジを明確に意識してる。
吼えるIssekiの左右で冷静にフレーズを重ねるメンバーの対比も面白かった。
楽曲はどれも短め。コーダを伸ばすことなくサクサク進行する。途中のギターソロも曲により、二人のギターが分け合っていた。
全員が常に音を出さず、時にベースを抜いたりギターを止めたり。ザクザクとメロディアスなロックをばらまく。
Issekiのワイルドさギタリストが支え、ベーシストがふくらます。そんなサウンドだった。さらに根底にあるシンコペーション効いたフレーズがポップさを強調した。
ステージングもメドレー形式をはさみつつ、サクサク進む。
持ち時間をあっという間に駆け抜けるステージだった。とにかくPAでボーカルがほとんど埋もれる。もうちょいバランス良い環境で聴きたかったな。
MEATEATERS http://www.myspace.com/meateatersofficial
これもちょっと趣味とは違う。すみません。手数の多い3ピースバンド。
PAがとにかくしんどい。ワンワン音が回る。ライブ中はボーカルがほとんど聴こえないため、いっそインストのほうが良かったのでは、と感じた。
パルス・ビートでまくしたてるスピードと、時折耳を惹くフレーズあり。
Sentinels http://sentinels.jp/
トリがセンチネルズ。ミニアルバム"Pop Psychology"収録の"Appease
Me"から軽快に始めた。額にサングラスをちょこんと載せた、男性ボーカルが明るくしなやかなそぶりのボディ・アクションで歌う。
ギターは弾き語り、あとはKey,b,dsの3リズム。ds以外はコーラス取るアレンジで、これまた他のバンドと違う、ドリーミー・ポップだった。この手のサウンドは好み。
ボーカルは身をしきりにクネらせ、観客をそらさない。安定したステージングだった。
事前に少々ネットで聴いたよりも、くっきりしたロックだったのはPAのせいか。歯切れよく分離したバランスだが、ちょっとキーボードの音が遠くて硬い。
ハーモニーも思ったより少なめで残念。ベースがハーモニー入れるたびに、ちょこんとマイクの前へ戻ってくるのがキュートだったな。
MCはあいさつ程度、どんどん曲を披露する。持ち時間いっぱい演奏を詰め込んだ。Keyはグランド・ピアノも演奏したが、えっらく硬い出音でキンキン鳴ってた。
ミニアルバムからに留めず、"Telescopic"など以前に発表した曲も演奏。ポップできれいなメロディだった。
この手のバンド、ライブをあまり見ないので新鮮。もっと活動してほしい。楽しかった。
終演は10時ごろか。久しぶりに耳鳴りしてる。