LIVE レビュー

見に行って、楽しかったLIVEの感想です。

03/3/22   高円寺 20000V

出演:Motor Humming/MANIAORGAN

 目当てはMotor Humming。4年間待ったぜ。
 
 関西中心に活動してる彼らは、TZADIKから出たアルバムで知った。ここで以前感想を書いたこともある。
 ルインズみたいにタイトな演奏を繰り広げるサウンドが気に入り、ライブをぜひ見たかったが・・・。

 なにやらトラブルがあったようで、数年前に「東京でライブやらない」宣言をネットで見かけた。
 ところが4年ぶりに東京ライブが実現。喜んですっ飛んでった。

 もっともワンマンってわけじゃない。20000Vにありがちな五バンド対バンとしての出演。
 だからステージ時間は30分くらい。うーん、残念。

(19:30〜20:00)Motor Humming

 3ピースのインストバンド。ときおりのMC以外はひたすら高速に突っ走った。
 全部で8曲くらいやったかな。
 CD収録曲や新曲。インプロもあったみたい。

 まずはCDに入ってる"Aluminum man"かな。"Native dance"もやった気が。
 若干ラフではあるものの、キメの多いアレンジをCDそのままのテンポでバシバシ弾く。
 音量もほどよくデカく、すごくかっこいい。

 特に演奏中は演出もなく、ひたむきに弾いた。
 ベースも無表情ながら、ひょいひょい早いフレーズをまくしたてる。

 一曲、聴きなれない曲を挟んでMC。
「1stは新宿のワゴンセールで700円くらいかも」と笑わせる。
 こういうMCが西のバンドはうまい。

 新曲や「東京で1本しか売れなかったテープに入ってる曲」など、矢継ぎ早にステージが進む。
 メドレー形式でなく、一曲づつきっちり曲間を入れていた。
 
 Motor Humming目当ての観客って、そういないだろう。
 だけどステージが進むにつれ、拍手が多くなってたっけ。

 「新曲」はどこかとぼけたメロディをギターが弾き、隙間多いアレンジでバックが支える。
 ラストは倍テンで走るって構成だった。

 「テープに収録曲」がすげえ面白い。
 猛烈なテンションで弾き倒し、がしがし前へ突き進む。
 メロディよりも豪腕なリフが印象に残ってる。

 ラストの一つ前で演奏した曲。たぶんあれがインプロだろう。
 これまで不動で弾いてたベースも、つっと身体を動かしメンバーの音を聴きながら合わせる。

 ドラムがシンプルなフィルを積み重ね、ギターはあれこれ展開させた。
 アイディアいっぱいで刺激たんまりだった。

 ラストは聴き覚えある曲。CD入りかな。
 ギタリストがネックを叩き、鈍く響きを広げる。ラストはフィードバックが充満。

 堂々たる貫禄のステージだった。
 ドラムがCDよりシンプルに聴こえたが、変拍子っぽい構成を軽々弾きこなすライブを見られて嬉しい。
 次の東京ライブは未定らしい。もっとたっぷり聴きたいな。

(20:10〜20:20)MANIAORGAN

 目当てのバンドは終わったから帰ってもよかった。
 でもひさびさにかれらのインパクトを体験したくて、そのまま残る。
 
 MANIAORGANは1年ぶりくらいに聴く。ベースとドラムのユニットだ。
 今回もベーシストはストラップの接続部分に、ガムテープをベタベタ張って補強した。

 ステージはひたすらパンキッシュ。
 猛烈なスピードで変拍子リフを決め、ベースが絶叫する。
 一曲それぞれはかなり短く、あっというまに終わってしまう。

 汗みどろで、次々曲を繰り出した。
 轟音で細かいフレーズこそ聞き取れないが、生命力の太さが心地よい。

 構成はかなり細かく決まってるらしく、ちょっとミスると中断させ、律儀に頭からやり直す。

 ラストはベースが絶叫する中、ドラムがよろけつつ袖へ消えた。
 かまわず弾き殴り、叫びつづけるベーシスト。
 ひとしきり弾いたあと、ベースをぶん投げてステージを去る。

 ベースは床へ叩きつけられ、鈍くハウリングを続けた。
 
 ステージは10分ほど。あっというまだ。
 ライブで聴くと、存在感いっぱいで面白い。かなり前のほうで聴いてたから、耳鳴りが・・・。

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