Merzbow Works
Origami Replika:Kommerz (Segerhuva:2006)
Reworked by Origami Replika,Trondheim,May 1997
Origami Replika:Tore A22,Lasse A73,Mads
A101
Merzbow :Masami Akita
Source Material:Metal Acoustic Music
Cassette,Chant Cassette,Sadmasochismo Cassette,Age of 369 Cassette,Lowest music
2 Cassette,Vratya southward Cassette,Kibbutz Cassette,Spiral Honey CD,Orested
CD,Project Frequency LP,Loves CD,Akasha Gulva CD,Rectal Anarchy
CD,
Plus:Destroying nine Merzbow Cassette cases.
Produced and mixed by Origami
Replika,Trondeim,May 1997
Mastered by Lasse A73,Oslo,December 2004
Cover
By Lasse A73
副題は"Merzbow in the hands of Origami
Replika"。厳密に言えば、これはメルツバウの作品ではない。あくまでメルツバウの初期作品を素材に、オリガミ・レプリカが再構築した電子音楽だ。
CDにはこのURLが載っている。簡単なオリガミ・レプリカの経歴などがあるようだ。1992〜1998年に活動したノイズ集団らしい。
使用したメルツバウの素材は上記に列記したとおり。基本はカセットテープ時代の作品で、一部はCDになってからの作品を使った。CD時代の作品はランダムに抽出した印象あり。
97年頃にメルツバウがリリースした作品を選んだか。なぜこれらの盤を選んだのだろう。製作当時にたまたま入手した新譜で、初期と新譜との対比を成立させようとしたのか。
タイトル表記は無いが、全12曲入り。正直、中途半端な仕上がり。
メルツバウの過激さやスピード感はぐっと薄められ、ハーシュノイズ風味の電子音楽、程度に仕上げてる。メルツバウの魅力を大人しく分かりやすくするのがコンセプトだろうか。だとしたらベクトルが逆に見えて、賛成しがたい。
曲ごとにテーマをある程度絞ってる気がする。しかし一曲づつ細かく分析する気にはなれない。
カットアップを多用してるようには聴こえない。マルチでそれぞれの作品を準備し、ミックスしてるんだろうか。
いずれカセット作品も全て入手できたあかつきに、時間をとって細かくどの作品からどのように本作へ仕上げたかを分析する方法もあるかも。
それが面白いことなのか、意味あることなのかは自信ないが。
ノイズ作品は単体よりも、周辺や製作情報、狙いなどの周辺情報が増えてこそ、魅力が分かると痛感した作品。
ある意味ノイズ作品こそ、解題や解説が重要なのかもしれないな。快感原則で聴きやすい音楽であるがゆえに。
(2006.8記)