のんびりてきとー日記です。
BGMは、特に日記の内容とリンクしてない
場合が多々ありますが、ご容赦を・・・。
ちなみに過去の日記はこっちです。
へふ。
休日出勤〜。4時には仕事を終わらせ、のんびり美味しいコーヒーを飲んだ後で、ライブに繰り出そうと目論んでた。しかしそうは問屋が卸さず。予想以上に時間かかり、ライブへ行くの挫けました。今月、ぜんぜんライブ行けてないな〜。

移動時間などを利用して、町田康の「くっすん大黒」「実録・外道の条件」を読む。
彼の著作は初めて読んだけど面白いや。句読点でひたすら一文を長く繋ぎ、ボヤキ漫才みたいにクダをまく。筒井康隆の影響感じるけど、気のせいか。いろんな文章を筒井が書いたもんだから、なに読んでも筒井の影響かと思ってしまう。

「くっすん大黒」はストーリーが尻切れとんぼで残念。これが「文学」なんだろか。一方の「実録・外道の条件」はエッセイ仕立てなぶん、きっちりストーリーに落とし前をつけている。

「実録・外道の条件」はいろんな非常識な人間が出てきた。笑うと同時に身につまされる。似たようなこと、おれもやってないだろうなあ。さすがにここまで極端じゃないにせよ、さ。

帰りにレコ屋でレココレ誌の最新刊を買う。CDも欲しいがぐっとこらえましたよ。まずは家にあるの聴かなくっちゃ。
特集は「UKニュー・ウェイヴ」。ほとんどのバンド、知ってるな。このあたりは当時、趣味じゃなくて。ろくに聴いてなかったが・・・。
もしきちんとリアルタイムで追っかけてたら、感慨はひとしおだったろう。
萩原健太のコラムを読んで、考えてしまった。「音楽を聴くことは結局ある種の学習」と言う。ちなみにぼく、この意見に賛成。そのうえで「長く聞いてきたからこそ味わえる深い感動を手に入れられるのも事実」と繋げる。

萩原氏はかなり気が若い人だと思ってた。ヒット曲をバリバリ聴いて、それを楽しんでたからね。ぼくはもう、ヒット曲へは興味がわかなかったもの。
でも、そんな氏でも、こういう"深く深く"って世界へ行くのか。

深く聴いていくのは悪いことじゃない。むしろ片っ端から聴き散らかすよりよっぽどいい。いかにロックが消費音楽とはいえ、ね。
ぼくはまだそこまで枯れてない。まだまだ新しいの、いまだ知らない音を聴きたい。
だけどCDがどっちゃり詰まった棚を見て、ほんと考えちゃった。いいかげん、"深く"って考えに発想変えたほうがいいんだろか。

今夜のBGM:Paul McCartney"The song we were singing"(1997)

 萩原健太氏のコラムに触発されたわけではありませんが。・・・触発されたのかな、やっぱ。そのわりに時代のさかのぼり方が中途半端だな。
 なにはともあれ、ふと聴きなおした一枚、"Flaming Pie"に収録。
 なんだか素朴な盤だったんだ。

 ポール自身がほとんどの楽器を演奏して、ファーストや"McCartney II"に似たテイストある。ポールがドラムを叩く、訥々としたムードがデモテープっぽい。

 この曲はジャマイカで1995年の1月、60年代を振り返って書かれたという。ギターとキーボードの一部をジェフ・リンがやってる以外、すべてポールの演奏。
 サビ前後でふわふわ鳴るシンセが、たぶんジェフだろう。だけどこれ、いらないよ〜。厚みを狙ってると思うが。

 ふわっと多重ボーカルになる部分が心地よい。肩の力を抜いて、懐かしむニュアンスもポールがやると嫌味ない。誰よりも濃い60年代を過ごした一人だもの。

 ここでのドラムはバスドラを拍の頭でゆったり踏むくらい。さほど目立たない。
 ベースがかっこいい。さほど深くミックスされてないが、じわっとメロディを支える。さすが。
2004年02月12日 00時24分19秒


ぴぽぱ。
鴻上尚史率いるKOKAMI@networkの第5弾、「ハルシオン・デイズ」のチケット取りで朝から電話。ぴあとローソンを順番にかけてみる。"チケットを取る"って行為はほとんどしないから、かなり新鮮だった。
15分くらいしたらローソンにかかって、ガイダンス聴きながら数字を入れる。おー。やったやった。

しかし。ここではたと考える。・・・ローソンって、どこにあったっけ?

興味がないことは、とことん知らない。「あそこらへんにコンビニがあったなー」くらいは覚えてるが、そこがセブンイレブンなのかローソンなのかファミリーマートなのかAM/PMなのかなんてまったく覚えてない。

しかたないから自転車できょろきょろしながら出かける。家から自転車で15分くらい行ったとこに見つけた。やれやれ。

そして自分の家から一番近いのは、AM/PMだってことに初めて気がつく。
今度取るときは、CNプレイガイドにもかけてみるか。ここ、たしかCNプレイガイドを扱ってたよね?

今夜のBGM:Maze featuring Frankie Beverly"Can't get over you"(1989)

 昨日の日記書いた影響で、ずっとソウルを聴いて過ごしてた。
 いっこ、訂正です。MAZEを一枚なら"Can't stop the love"(1985)がお薦め。

 Mazeのリーダー、フランキー・ベヴァリーは出身がフィラデルフィア。地元のインディでバトラーズってバンドを組み、7枚のシングルを残した後にサンフランシスコへ拠点を変更。
 ここでシングルを数枚出した後、マーヴィン・ゲイの前座となる。Maze結成は1976年だそう。以上、資料本からの孫引きでした。

 この曲はアルバム"Silky Soul"に収録されている。マーヴィン・ゲイが射殺され、追悼の意を表したのがタイトル曲だ。
 確か最初は、ピーター・バラカンか山下達郎のラジオで、メイズを知ったんじゃないかな。
 最初にCDで買ったのもこの盤。リアルタイムで買った・・・と思う。たぶん。

 当時はCD屋探しても、メイズって見つからなかった気がするなあ。ぽつりぽつりと再発される輸入盤を買い、最後は2on1の再発で一通り揃えたと思う。たぶん。

 "Can't get over you"はフランキーのほんのり力強いシャウトが聴けるミディアム。とにかくタイトルのメロディが耳に残ってさ。今でもふと、頭の中にこのメロディが流れる。

 当時はあんまり好きな曲じゃなかった。アレンジが地味だからかな。
 だけど夕べ聴いてて、なんとなくこの曲の良さが分かった。
 演奏はたぶんすべてが生演奏。クリックは使っていそうだが。時代を考えれば、かなり珍しい話。もうバンドなんて言葉はソウルでは壊滅状態。打ち込みが全盛だったからね。

 なのに人間のアンサンブルへ、こだわったのがメイズじゃないか。
 ベースが力強く唸り、ドラムが軽くあおる。シンプルなギターのカッティングが気持ちいいな。
 ゆったり音がうねった。歌声が粘っこくコブシをまわす。
2004年02月07日 23時51分59秒


ほっ。
やっと一週間終わり〜。今週はめまぐるしかった。まだ「金曜日が終わった」って実感ない。明日も仕事しなくちゃいけない気分。いや、やらないが。やりたくもない。やらないよ。うん。

今日は行きたいライブがあったし、なんとか時間に間に合わせようと、大車輪で仕事を片付ける。しかし大車輪過ぎてくたびれ、いまいち気分が盛り上がらず・・・おまけに仕事は時間に終わらない。
もういいや、って今日はまっすぐ帰ることにした。
家に帰って一息つくと、聴きたさがつのる。うーん、なんかまぬけだな。

帰りに本屋へ寄った。「英国ロックの深い森(下巻)」を探したても見つからない。まだ出てないの?
かわりに「PlayBoy」を買ってみた。
特集「ソウル・ミュージック大全」とうたって、スティーヴィーやマーヴィン、ホランド=ドジャー=ホランドの翻訳記事が載っている。ちょっと暴露系かも。

いやはや、「PlayBoy」って何年ぶりに買ったろ。高校のとき以来?
内容は一般紙だし、こんなもんだろ。ちょっぴりソウル齧った耳だと、物足りない。
ソウル・ミュージックっていうとモータウン、って相変わらずなんだな、しかし。いずれにせよもう少し音楽の話題も盛り込んで欲しかった。

特集の最後に「ソウルの真髄に触れるための50枚」って銘打った記事を見て楽しむ。
最初はリストを見て苦笑した。いやはや選者の個性って出るもんだね。面白いぞ。
70年後半〜80年代前半の、ディスコ・ミュージックやブラコンっぽい盤がずらりと並ぶ。
サザン・ソウルはほぼ無視、ってとこが新鮮だった。「PlayBoy」の読者層に合わせたのかな。

しかしこのリストを「ソウルの真髄」ってのは異論ある。どうせなら、と自分でも50枚を選ぼうとして・・・くじけた。
ぼくはソウルってラジオやベスト盤も使って聴き散らかしてる。なのであんまりユニークなリストにならなそう。

もし「PlayBoy」のリストにリクエストするなら。
キャメオは"Knight of the soud table"(1981)がいい。Parlamentは"Chocolate City"(1975)を選ぶ。代表作が"Mothership connection"に異論はないが。

Earth Wind & Fireも確かに日本では"太陽神"だが、ソウルって意味では"That`s the way of the world"(1975)のほうがいいよう。だけどアースってあんまりソウルってイメージないね。

どうせMazeを選ぶなら、安易にライブ盤へ逃げず"Inspiration"(1979)とか"Joy and Pain"(1980)あたりを押して欲しい。アイズリーは・・・難しいや。アルバム単位で聴いてないからな。

Manhattansは好みで選ぶなら"After Midnight"(1980)になる。譲れません。スライやプリンスをソウルって定義するの、抵抗あるなー。アレキサンダー・オニールを入れるなら、The Timeのほうがいいよ。
おいおい、カーティス・メイフィールドは一般受けなら"Super fly"(1972)だろ。"Back to the world"(1973)のほうがソウルっぽくない?

アレサ・フランクリンはソウルなら"I never loved a man the way I love you"(1967)あたりでしょ。そういやこの盤、CD持ってないから10年くらい聴いてないや。

などなどなど。なんだかんだ突っ込み入れながら、楽しめました。
音楽っていいね。一気にくつろいだよ。思いっきり。

今夜のBGM:The Blue Magic"Sideshow"(1974)

 てなわけでBGMは当然ソウル・ミュージックです。ブルー・マジックは好きなんだけど、ベスト盤でしか全盛期は聴いたことない。そもそも今、どのくらいオリジナル・アルバムで再発されてるんだろ。あとでアマゾン調べてみるか。でも見たら買いたくなりそう。

 典型的なフィリー・ソウル。ファルセットが気持ちいいったら。ストリングスと鉄琴のユニゾンで行くアレンジがいいねぇ。
 ちなみにこの曲、1974年にナンバー・ワン・ヒットしたそう。

 プロデュースはノーマン・ハリス。数々のソウル盤をいろんなレーベルから送り出してる人みたい。名前は聴き覚えあるが、あんまり意識したことなかった。

 とにかくこの曲、隅から隅まで気持ちいい。フィリーソウル、かくあるべし。甘くてちょっと野暮ったくて。それでいて気取ってる。
 冒頭のちょろっとした語りも雰囲気あるぞ。
 ファルセットが滑らかに耳をくすぐる。大サビで声を張り上げるのがかっこいいんだ。
 この日記書きながら、ずっとリピートさせている。
2004年02月06日 23時20分14秒


べきばき。
ここんとこ身体の節々が痛い。20年前も関節が痛いことがあった。成長してる証拠だったっけ。身長の伸びに身体がついていかず、痛んだんだよね。
・・・34歳にもなって、いまさら成長でもあるまい。

もともとぼくは指とか肩とか肘とか鳴らすの得意だった。あ、首も得意だな。昔々、指をぺきぱき鳴らしてると「関節が太くなるぞ」とか「鳴るの癖になるぞ」って言われてた。

関節が太くなったかは分からん。が、鳴るのは間違いなく癖になったなあ。
だいたいどういう仕組みで、身体が鳴るんだろう。軟骨が擦れて鳴ってるような気がして、前から怖い。

無意識にばきばき肩を鳴らすたびに、関節がすり減って・・・ある日いきなり肩がぼきっと外れて、腕がぶらーんと・・・!あー、やだやだ。

というのは、とりあえず前フリです。長い前フリだな。
いまは腰がとにかく鳴るんですよ。いや、背骨かな?立ってるのが辛くなって、ふっと身体をよじるとベキボキ鳴ります。

鳴った瞬間は開放感あって気持ちいい。しかし、いかにも行儀が悪い。
そもそも同じ姿勢してると苦痛に感じて、一刻も早く身体を鳴らしたくなる。

いや、鳴らしたいんじゃないな。ぺきぺきって音がするほど身体をひねって、リフレッシュしたくなるんだ。
おかげで仕事してても集中力が持続しないったら。困ったもんです。

今夜のBGM:Donnie Mcclurkin"Here you are"(1996)

 こないだ買った黒人ゴスペル・シンガーのアルバム"Donnie Mcclurkin"より。経歴は何も調べてない。ネット探せば、なにか情報あるかもね。
 ネットがここまで普及すると、調べ物はほんと重宝する。音楽関係は、ね。仕事関係は検索しても欲しい情報出てこなくって。ま、いいや。

 といいつつ。ちょっと検索したらあっというまに情報が手に入った。公式サイトはここ。New York Restoration Choirに所属し、本アルバムを1stソロとしてリリースした。グラミーにまでノミネートされたそう。今はニューヨークで牧師をやってるようだ。

 で、この曲。どこでの録音かはよくわからない。裏ジャケのクレジット見てると、なんとなくニューヨークって気もする。

 ゴスペルってかなり好き嫌い激しいと思う。歌い方に癖あるから。黒人音楽好きでも、馴染めない人いるだろな。
 かくいうぼくも、違和感覚えることが多い。そもそもキリスト教に思い入れないし。
思いっきりコブシまわした歌って、ときどき暑苦しくなるんだよ。大きな声ではいえませんが。

 このDonnie Mcclurkinも思いっきり熱唱するタイプ。教会上がりなのかなあ。
 "Here you are"はいくぶんあっさりめで歌ってる。

 作曲はドニー・マクラキン本人。たぶん伴奏は全部、生じゃないか。
 淡々と刻むクローズド・ハイハットをアクセントにして、じわじわ演奏は盛り上がる。ゴスペルだから不思議じゃないな。

 ボーカルは伸びやかに広がり、うわずり気味に喉を張る。
 明るいムードに元気出てくるよ。サビのメロディも悪くない。デビュー初期のエルトン・ジョンあたりにカバーさせてみたいね。小粋なピアノのポップスになりそうだ。
2004年02月06日 00時12分59秒


ひゅー。
まだまだ朝は寒いですね〜。・・・あたりまえか。まだ冬真っ盛りだもん。
まだ外は朝の6時でも真っ暗。せめて起きたときくらい、薄明るくなってて欲しいなー。

昨日えらそうに"Dig if u the picture"の訳文を書いてみたが、どうもしっくりこない。通勤電車に乗りながら考えていた。
「(昔の)写真をひっくり返してごらんよ」って意味かな。どうでしょ、これ。どこまで行っても自信なさげだな、おれ。

GbVのサイトを見ていたら、どうやら彼らは早くも新作を録音し始めたようす。今度は15曲入りらしい。発売は夏ごろかな。
しかも。ロバート・ポラードは3月のリリースに向けてソロアルバムを録音したとか。タイトルは"Fiction man"。
あのおっさん、あきれるくらい活発だ。こっちは去年でた、彼らの5枚組ボックス"Hardcore UFO's"すら、ろくに聴いてないってのに。

今夜のBGM:Nino and April"The habit of lovin' you baby"(1967)
 
 先日購入した再発コンピ"In the garden"より。ハリウッド(かな?まだライナー、よく読んでない)のレーベルWhite Whaleの音源を集めてる。

 ニノ&エイプリルはスペクター人脈のニノ・テンポが組んでたユニットのこと。アルバムは4枚残してる。もとはAtcoに所属しており、のちにWhite Whaleへ移籍、アルバム"All strung out"をリリースした。

 この曲はプロデューサーであるジェリー・リオペル(ex:Parade)との共作品。
 スペクターの外部プロデューサーだったリオペルとのコンビだから、曲調は当然のようにウオール・オブ・サウンド。

 もっともいまいち迫力足りない。サウンドの厚みはエコーで飛ばしてるふうに聴こえる。ストリングスが入ったり、それなりに編成は多そうだが。
 アレンジのタッチは、なんとなくライチャス・ブラザースっぽい。アダルティなムードを漂わせつつ、音がたゆたう。

 スペクターみたいにマジックを感じさせるにはあと一歩。だけど今聴いても音が古臭くない。
 コンピを聴いててつくづく思う。今の耳だとビヨーンって60年代のギターの音色はどうにも腰が砕けちゃう。
2004年02月03日 23時23分37秒


3連打。
土日が暇かっていうと、あんがいそうでもない。あれやこれやそれやどれや用事もある。
「忙しい」だと語弊あるが、「やることないなー」とぼんやりはまずない。なんかかんか、あるんだよ。やりたいことが。

で、合間を縫って居眠りするのも楽しい。時間があっというまにたつのが残念。不思議なもんで年々、一日が早くたつ気が。のんびり居眠りしてると、もう夕方。なんでだ。

てなわけで土日から書きそびれた日記を書いている。

2/2(月)

一週間の始まり。いやはや色々ストレスたまりますな。があああ〜!って叫びたい。しかし変な顔されたくないから、ぐっと我慢。押さえきれず、電車の中で軽く唸ってみる。隣の人がすげえ異様な顔してるの、窓に写って焦った。

せっかく昨日、図書館行って本借りたのに。朝に慌てて、カバンへ入れるの忘れちゃった。明日こそ。
・・・うーむ、どうも平日は日記書くの難しい。仕事ネタなんて書きたくもないしさ。

月曜のBGM:Hank Mobley"This I dig of you"(1960)

 正月に買ったジャズの一枚、"Soul Station"に収録。ハンク・モブレーのテナーを、ブレイキー(ds)、ポール・チェンバーズ(b)、ウイントン・ケリー(p)といった凄腕ががっしり支える。

 かなりおしゃれ系の雰囲気ですな。きっちり演奏はドライブするが、毒や熱気が控えめなもんで、穏やかな気分になる。リラックスするにはちょうどいいか。

 ブレイキーって「とにかくリムを連打!」ってイメージだった。さりげないシンバル・ワークもうまいんだね。
 ハンクのテナーはほとんど軋みもせず、滑らかに鳴る。ライブを薄暗いクラブでスコッチ飲みながら聴きたいな。
 こういういい演奏、酒場のBGMにはもったいないが。

 "Dig"って、掘るって意味だっけ?辞書引くとスラングで「好む」とか「理解する」みたいな意味もあるらしい。
 例文で"I dig jazz"(「ジャズにかけては引けを取らない」ってのがあった。言ってみたいね、そんなこと。

 プリンスのヒット曲、"When doves a cry"の冒頭も"Dig if u will the picture"って歌詞だっけ。訳詩は「想像してごらん」。
 逐語訳はどういう意味だろ。英々辞典には"dig"って"push or thrust"とある。「君が写真に押し込められたとしたら」ってとこ?英語は難しいです。

 それはさておき、この曲。広がりあるテーマが心地よい。溌剌とした演奏もばっちり。テナーがふくよかに鳴り、聴いててうきうきしてくるよ。
 テンポは速めだけど、けっして焦らない。滑らかに音が弾む。
 ウイントン・ケリーのソロがかっこいいったら。


2/1(日)

ライブをパスして、ずっと家でのんびり。夕方からもぞもぞ出かけた。達郎ラジオ、聴きそびれたよ。珍しくタワー・オブ・パワーをかけたのに。どんな紹介をしたんだろなあ。

吉祥寺の塔は在庫一掃セールとして、一枚を500円足らずで売っていた。掘り出し物がないか、ざざっとあさる。ユーリズミックスがあって、買おうか悩んだ。500円だけど、悩むんだよ。やっぱり。

「あー、いいや。とりあえず買っちゃえ」って、大名買いはまだ出来ない。なんだかんだでぼろぼろ買ってるから、あと一歩。ちょっと頭のたがをずらすしたら買いまくりの境地へ行っちゃうだろな。

しかしこの手のバーゲンは、自分が好きな盤も見つかって心が痛む。GbVのEP(あんがい珍しい盤だった)やらエディ・リーダーやら、並んでて落ち込んだ。
だけど「かわいそうだ、買ってやろう」とか「安く買って、ヤフオクで転売してやれ」って発想がないんだよな。

日曜のBGM:Zubi Zuva"Zubi Hymn"(1996)

 ルインズの吉田達也が率いる、3人組アカペラ・ユニット。TZADIKからアルバムを一枚出している。
 土曜にこのバンドのライブ聴き、日曜は感想書きながらずっとBGMで流してた。
 この曲は「聖歌」だそう。・・・って、昨日のライブで「あ、そういう意味か」と知りました。

 エコーを効かせて、輪唱風に歌い継ぐ。これ、吉田のレーベル「摩崖仏」から出たベスト盤"Magaibutsu Sampler vol.2"では、もうちょいエコー要素を増やしたテイクもあり。

 CDだと荘厳さが出るなあ。ライブだとコミカルなムードも強い。男3人、大真面目に「ぱぱや〜」って歌う絵柄だからさ。
 だけどこれ、歌うの難しいよ。CDにあわせてファルセットで口ずさんでも、とても一曲は喉が持ちゃしない。


1/31(土)

西新宿へメルツバウを買いに行く。この町はほんと誘惑が多い。ブート店や輸入盤屋が並んでるからね。
お金をたんまり持って、片っ端から買いまくりたい。今日はぐっとこらえましたよ。えへん。

ライブへ行く前に、月光茶房へ。
かたっぱしからインダストリアルを聴かせて頂いた。ノルウェーのフリージャズバンド、スーパー・サイレントから始まって、ミニストリーやテスト・デプト。ドイツのインダストリアル・テクノのレーベル(メモってくるの忘れた・・・)まで。いやー、極楽。

たまたま月光茶房の上が改装中で、工事の音が聴こえる。それがいいアクセントなんだな。
レコードが終わった瞬間、階上からドリルの音が響く。見事なエンディングになって笑ってしまった。
リアルタイムのインダストリアルですな。

ふだん家ではインダストリアルを聴かないし、聴くにしてもごろんと寝転がってリラックスしてる。
コーヒー飲みながら集中して聴くのは稀有。ライブハウスでは、ビール飲んで酔っ払ってるか轟音に圧倒されてるもの。

ほどよいボリュームで、ぐいぐい集中しながら聴くインダストリアルは楽しいよ。
だけどのめりこむあまり、コーヒーで冴えた頭はいつの間にか熱くなっていた。トリップしてるようなもの。ぼー。

土曜日のBGM:植村昌弘・吉田隆一"Y.U#4"(2002)

 植村昌弘の個人レーベル「無印」からリリースされた"吉田的鋼鉄"に収録。相変わらずなタイトルだが、たぶん「吉田/植村」の略だろう。
 インダストリアルを聴きたいなと思ったが、それ系の盤は持ってなかった。かろうじて、これが近いかな。
 最初は大友良英のグラウンド・ゼロにしようかなって思ったけど、聴いててちょっとイメージが違った。

 だけど実際にはぐっとポップな印象ある。
 植村はドラムを叩いていない。すべて打ち込み。一癖も二癖もあるタイトなビートがみっしり詰まってる。
 連打系のリズムだがバラエティに富んでる分、インダストリアルとは別物か。

 吉田のバリトン・サックスが吼える中、植村の打ち込みはめまぐるしく転がる。
 マリンバ風のシンセがなく、ひたすらリズムならもうちょっとインダストリアルになったかも。
 ジャスト・ビートが基本だが、不思議とゆらぎが聴こえる。
2004年02月02日 23時21分11秒


ちなみに過去の日記はこっちです。

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