のんびりてきとー日記です。
BGMは、特に日記の内容とリンクしてない
場合が多々ありますが、ご容赦を・・・。
ちなみに過去の日記はこっちです。
ふうっ。
休日だとぼおっとしてるせいか、日記に書くねたが何もなかったりします。
ええと・・・今日は・・・。あ、そうだ。新宿まで携帯プレイヤーを買いに、いや、買おうと思って店まで行きました。だけどどうも食指が動かない。
携帯プレイヤーじゃなくたっていい。録再MDだっていいはず。だけどなぜか食指が動かない。なぜだろう。

電化製品を買うとき、さんざん優柔不断してしまう性格かもしれない。
もしかしたら、買うことでこれ以上音楽におぼれてしまうのをためらってるのかもしれない。
休日の過ごし方って、音楽聴いてのんびりしてることが多いからね。
出張のときは、携帯プレイヤーが便利だと思うし、ライブへ行ったときMDで録音するって楽しみもあると思うけれど。

まあ、もうちょい考えますか。・・・これを優柔不断といわずして、なんという。

頭がいまいち重い。風邪かなぁ。
今日はライブをパスして、家で「ファントム・ペイン」のDVDを見ていた。
第三舞台の二十周年記念であり、十年間封印公演として2001年に上演された舞台だ。

戯曲は公演直後、雑誌に載ったとき読んでいた。
・・・正直、何がなんだか分からなかった。
「スナフキンの手紙」の続編でもあり、「ピルグリム」や「天使は瞳を閉じて」と繋がる公演であることは分かる。
けれどもいったい、どういう話なのかさっぱり分からなかった。どういう舞台なのか、想像できなかった。

ところがDVDを見て驚いた。
大掛かりな装置も存分に機能し、全編で流れるインストも美しい。
「ファントム・ペイン」が、これまでで一番の傑作じゃないか。
一分の隙もない。すべてが構築されていて、だれる所もまったくない。
ストーリーもよくわかる。物語が語ることもよくわかる。

「戯曲の読解力がないだけじゃん」と言ったらそれまでかもしれない。
けれども「ピルグリム」が語った「交通の場所」は、「ファントム・ペイン」で、より身近になった。
もうひとつの世界へ、なぜ戻りたいのか。なぜ向かいたいのか。それはいまだにわからない・・・。
いずれにせよ。ストリングスに包まれた第三舞台もいいもんだ。

出演してない顔ぶれが何人かいる。戯曲のあとがきにあったが、自分を「劇団員」と位置づけてるか別にして。
山本耕史が演じた深町は勝村政信が頭に浮かんだし、高橋拓自の役である寺田は、筧利夫が似合いそうだ。
そうそう。旗島伸子が存在感あってすごいなあ。彼女の芝居、舞台で見てみたい。
もし西牟田恵が出演したら、この役を演じてたんだろう。とはいえその場合、ストーリーも全面的に変わっちゃうね。

ぼくは第三舞台を語れるほど、彼らの芝居を見てきたわけじゃない。
だけど堂々とした全員の演技がすばらしく、終わったときにはしみじみ。うーん、舞台で見たかった。

十年間を指折り数えちゃまずいだろう。それでも楽しみ。
ここまで構築された芝居と舞台は、十年後にどう進化してるのか。
・・・あと、八年。
2003年12月15日 00時53分58秒


むむっ。
今年の7/26付日記でも触れた、8枚組「はっぴぃえんどBOX」の新情報が届いた。予想よりしっかりした企画だ。

8枚組中、まずはオリジナル・アルバムで3枚。1stと2ndはシングル・バージョンがボーナス・トラックらしい。4枚目は『ライヴはっぴいえんど』で、全11曲収録のボートラなし。

5枚目が『THE HAPPY END』(1985年)これは嬉しい。いよいよCBS盤が再発されるんだ。ボートラなし。当然か。この4曲しかやってないんだ。
CD-EXTRAはライヴ映像だって?!。なにー!
映像って動画だよね、もちろん。存在したんだ、んなもん。
もし動画なら動く大滝詠一が見られる、すさまじく貴重な映像だろう。
書いてて信じられなくなってきたな。ステージ写真を何枚か収録してるってことかもしれない。

6枚目は『LIVE ON STAGE』。「ロック叛乱祭、フォークジャンボリー、ロックアウト・ロックコンサート ほか(曲数未定)」とある。ならCD化されてた同名ライブ盤にアナログ盤のみのライブ音源追加で・・・17曲入りくらいかな。
目を剥く発掘音源なしかも。とはいえ面白そう。岡林信康のバック・バンドしてるときの、はっぴいえんど単独演奏を集めてくれると、便利いいんだが。

さて、目玉になりそうなのが7枚目『RARE TRACKS』。「リハーサル、アレンジ・バージョンなどを収録予定(曲数未定)」とある。「手紙」などは本盤へ収録か。曲目知りたいぞ。うーん、これは聴いてみたいな。

残る8枚目が『A BAND』。「メンバーがバックバンドとなった楽曲(曲数未定)」とある。普通に考えたら岡林やエンケン、加川良や高田渡のアルバムに参加した音源や、岡林のライブ音源だろう。これは選曲しだいだなぁ。

あ、書き忘れたがすべて《CD-EXTRA》仕様。4枚目以外には野上眞宏による当時の写真が織り込まれる。
Disc: 5 『THE HAPPY END』(1985年)目当てで、このボックス買おうかなぁ。悩む悩む。

なお、初回限定受注生産だそう。ご興味ある方は、アマゾンで検索してみてください。【同梱特典予定】として、本も2冊付くみたいだ。

《BOOK1》 メンバーによる序文、ロングインタビュー、楽曲解説、エッセイほか
《BOOK2》 完全復刻版全曲楽譜集(全128ページ)『CITYはっぴいえんどソングブック』(1973年シンコーミュージック刊)

値段は1万8千円で2004/03/31発売。うーむ。どうしよう。悩む悩む。

今夜のBGM:Fela Kuti"Don`t worry about my mouth O(African Message)"(1977)

 今朝、出勤前に聴いてて盛り上がっちゃった。今も聴き返してる。
 フェラ・クティが77年にリリースした"Statemate"に収録。ぼくが聴いてるのは"Fear not for man"(1977)と2in1で1997年にリイシューされたMCA盤CDにて。

 レココレ誌94年9月号の解説によると、本盤はフェラの拠点"カラクタ共和国"を、軍隊に襲撃された直後の録音らしい。
 裏ジャケはサイズがそのままCDに縮小され、ほとんど読めない。だけどたしかに"カラクタ危機の間に録音!!"と書かれてる。

 本盤にはレスター・ボウィも参加。もっともCDの縮小ジャケではクレジットまで読み取れず。
 オリジナル盤のクレジットは、そのまま転記して欲しかった。

 これはB面全部を使って収録された、約15分の曲。
 とっにっかっく、かっこいいファンクだ。サックス数本とペットによるリフがたまらない。
 録音はこもり気味ではあるものの、悪くない。フェラの録音ってずいぶんきっちりしてたんだな。

 イントロはギターやパーカッションが絡むインストで、たぶんセッション・テープの途中から、いきなりカット・インのはず。
 あとはソロを挟みつつ、ドロリとリズムが揺れる。

 中盤に入る無伴奏の語りも含めて、全部一発録りじゃないだろ、たぶん。
 セッション・テープを編集しつつ、語りをオーバーダブしたんじゃないか。
 へにゃっとしたサックスに腰砕けになるが(たぶん、吹いてるのはフェラ本人)、フレーズは悪くない。
 途中で入るトランペット・ソロがレスター・ボウィなの?

 曲はゆったりしたリズムと、切れの良いホーン隊の対比がすばらしい。
 パーカッションや数本のギターをアクセントに、ぐいぐい押すビートが凄いぞ。
2003年12月10日 23時53分52秒


ぶるる。
寒いですね〜。通勤でもそろそろコート着ようかな。毎年、コートを着るタイミングつかめないんですよ。「寒くなったら着ればいいじゃん」と、同僚に言われました。しごくごもっとも。

でもなんか悔しい。いったん着たら手放せなくなるもん。コート着ると暖かいしさ。
ところがけっこうコートってかさばるんだ、これが。電車の中とかライブハウスの中とか。
あんがい置き場所に困るため、ついぎりぎりまで着ずに粘ってしまいます。
どっちみちここんとこ、ライブ行ってませんな。

さて。昨日の続きで沢井鯨「R.I.P.」を読了。
なかなか面白かったです。いや、最初はほんとぐいぐい読ませました。ある種ハードボイルドと言えるでしょう。
著者略歴によれば、この小説と同じくカンボジアに滞在、冤罪で逮捕され獄中経験もあったそう。
だから本書がノンフィクションに思え、小説世界に心底のめりこんでました。

ところが後半、問わず語りでポルポトのエピソードが挿入されるんですよ。未読な方のために、詳細は伏せます。
が、これがどうにも余分。あとのストーリーに絡むわけでもなし、ましてやエピソードの印象に、まったく共感できませんでした。

そこですっと気分が冷め、『小説』として読めた気がします。
悪くない小説ですよ。ごつっとした肌触りがたまりません。

ちなみに。電車の中で本書を読了後、最寄り駅に着くまでは西原理恵子の新刊「できるかなV3」を開いてました。
いやー、大爆笑。電車の中で大笑いできないのが悔しいなー。
やっぱ帰宅するときは、こういう本が精神衛生上いいのかも。

もっとも明日の通勤で続きを読むわけに行かないんですよ。
なぜならば。今晩中に、全部読んじゃうから。

今夜のBGM:羅針盤"あたらしいひと"(2003)

 ボアダムスや想い出波止場、ROVOなど色んなバンドを飛び回る山本精一が、ポップスに主軸を置いたバンドが羅針盤。
 これは最新アルバムで5thの「福音」に収録されてる。

 ちょっと前に出たミニ・アルバムが、良かっただけに期待してたら。予想を超えるポップさがすごく嬉しい。
 メロディやアレンジが素直に聴ける。今までの羅針盤で一番いいな。

 山本精一の抑えたボーカルはあいかわらず馴染めないが、本作ではかなり自然な出来になっている。
 感情を抑えるのはかまわない。でも歌にもっとスピード感あればなー。クルーナー型すら否定するのがコンセプトだろうか。
 たとえばこれらの曲を大滝詠一が歌ったら、さらに魅力が増すはず。

 さて、これは1曲目。60年代アメリカン・ポップスを髣髴とさせる感触がすごく好き。
 もっともアレンジから、インスパイアされたミュージシャンが上手く浮かばない。あえて意識してないのかも。

 ドラムのパターンはスペクターっぽいし、コードが変わる雰囲気にスナッフ・ギャレットがぼんやり浮かぶ。
 だけど、ほんのりイメージがわくだけ。無理に連想する必要はないか。単にこの音楽を楽しめばいい。
 平たく言うと・・・甘いダブル・ボーカルも心地よい、ミドルテンポのポップスです。
2003年12月09日 23時36分33秒


うつうつ。
仕事でした。あんまりネタなし。
仕事がらみの滅入った日記を書いても仕方ないので、これ以上はパスということで。
帰りに沢井鯨の「P.I.P.」を読む。すごい迫力だ。

舞台はカンボジア。少女売春の風景と、ポルポト派による虐殺の歴史と、冤罪で刑務所にぶち込まれる過程のいい加減な警察の様子と。それぞれがこれでもか、と書かれる。
いやはや通勤帰りに読む本じゃない。小説としては面白そうだが、とにかく気が滅入る(笑)やっぱ帰りはハッピーな本で、気分を切り替えたほうがいいのかも。

今、半分弱くらい読んだ。上手くいけば明日には読み終えられるはず。とりあえず明日も通勤中に読もうっと。
小説としては面白いんだもん。しかしとてもエンターテイメントとは思えんなぁ。

今夜のBGM(その1):Stephane Grappely"Nocturne"(1938)

 ステファン・グラッペリはジャズのバイオリニスト。活躍の舞台はフランスかな。あんまり詳しくない。ベスト盤を一枚持ってるだけだしね。
 今は1994年に再発された"グラッペリ・ストーリー"という2枚組で聴いている。
 クレジットには1938年の2月1日、ロンドンでの録音、とある。リリースされたのはいつだろう。(p)マークは1943年だなあ。

 伴奏はジャンゴ・ラインハルトのアコースティック・ギターのみ。そう、確か左手数本の指を火傷したため、指3本で弾く奏法を編み出した天才ギタリストです。
 作曲はグラッペリとジャンゴの共作だそう。

 この再発盤は、たぶんSP起こし。ちりちりとかすかに針音が響く。今の若いやつは、なんでこういうノイズが存在するかも知らないんだろうな。
 切ないメロディをバイオリンが静かに奏で、ときおりアコギが強くコードをぶつける。実に美しい。
 
 機械的なエコーはなにもない。盤起こしのせいか、エッジの甘い音がそっと旋律を紡ぐ。
 ほんのり優雅に、そして甘い。ジャンゴの時にラフな指使いがいとおしい。

 今、こういう音楽をやる人っているのかな。まあ、どうでもいいや。
 肝心なことは、こうしてスピーカーから流れる音が聴けるってこと。それで十分だ。

今夜のBGM(その2):The Moonglows"I`ll stop wanting you"(1960)

 ドゥ・ワップのファンなら、ムーングロウズって良くご存知でしょう。結成はケンタッキーみたい。
 山下達郎がファンクラブの会報で喋ってたが、ムーングロウズって厳密にはドゥ・ワップとはいえないそう。
 より細かく言うと、ドゥ・ワップってNYあたりのバンドのことだけを指すんだってさ。

 ムーングロウズのメンバーでもっとも有名になったのは、やはりマーヴィン・ゲイだろう。
 だけど同じくモータウンで活躍した、ハーヴェイ・フークアも忘れちゃいけない。・・・いや、忘れてもいいけどさ。別にテストに出やしないから。

 この曲は1959年にシングルとしてリリースされた。手持ちのディスコグラフィーでは"Ten commandments of love"の次に切られたシングル、とある。 残念ながらマーヴィンが参加したのはこのあとから。90年5月号のレココレ誌によれば4枚のシングルで歌ってるらしい。

 ぼくが聴いてるのは米MCAが93年に出した2枚組のベスト盤"Blue velvet/the ultimate collection"にて。本盤にはシングル・バージョンが収録されている。アルバムとは別テイクとある。

 スロー気味のテンポで、じっくり喉をふるわせる。しみじみした良いメロディだ。
 いまいちアレンジはしょぼいし、ストリングスも邪魔くさい。だけどメンバーのハーモニーは耳を優しく撫でる。
 ウイスキーのロックでも舐めながら、じっくり味わいたい曲。
2003年12月08日 23時18分48秒


ぶるあつ。
曇り空で冷えるので、ジャンパーはライナーをつけて暖かくして出かけた。
だけどどこもかしこも暖房が暑いったら。ラーメン食った帰り、乗ったバスの中では汗だらだらでした。いったい何をやってるんだろう、おれ。

仕事で使うかばんの肩掛けがぶっ壊れたので、買いたいんだが・・・。
いつも街を歩くとき、目標物(レコード屋か本屋)以外はまったく眼中なしに歩いてる。だからどこに何の店があるのか分からなくって。

記憶にあるカバン屋はこないだ廃業したしなぁ。デパートを回っても見当たらず。しかたなく買わずに帰った。
そういや前にANAの機内通販で売ってたな。えらく高かったけど。あれ買っちまおうかなあ。

今夜のBGM:スパンク・ハッピー"Vandome,la sick Kaiseki"

 菊地成孔と岩澤瞳によるユニット、スパンクスの新譜で2nd"Vandome,la sick Kaiseki"よりタイトル曲を。
 フランス語なのでほんとは「o」の上に「^」が付きます。この記号、なんて呼ぶんだっけ?フランス語は大学時代、第二外国語だったんだけどなー。もうすっかり忘れてます。

 さて、この新譜。かなり前作と印象を変えてきた。
 CDデビュー前のレパートリーは一曲もなし。がらっとイメージを変えた。
 がっつり重たいハウスのイメージを前面に出し、メロディよりも音像重視の構え。
 初〜中期YMOの香りもした。ポップさを廃してスノビズムと退廃さを強調し、とっつきにくい仕上がりだ。
 トータル性と集中力は前作を上回り、えらく迫力を感じる。

 だけどぼくが好きなスパンクスとはどんどん違う方向に行くなあ。
 チープなトラックの上で、長い譜割のメロディを延々たゆたわせ、官能さすらあったポップさが好きなんだが。

 "Vandome,la sick Kaiseki"は、このアルバムを象徴する曲だろう。
 最初は岩澤瞳、次に菊地成孔。延々と無表情に朗読をし、ブリッジにメロディがひらめく趣向。

 この喋りはロボットというより無関心さを狙ったのか。
 特に岩澤瞳の喋りがすごい。抑揚も感情も感じさせず、ひたすら文字を追う。
 詩の内容は一人称なんだが、まるで「語ってる」ように聴こえない。小学生が意味も分からず、文を朗読しているよう。

 一方の菊地も感情はどっかに置き忘れた喋り。
 ごくわずか、苦笑っぽい抑揚をにおわせつつも、あくまで淡々と語ってみせた。
 三流芝居を演ずるよりも、ここで聞ける喋りのほうが凄みあり。奥底まで眺めて、開き直ったように聴こえる。

 サウンドはこの曲こそYMOっぽい。フレーズではなく、音色やリズムの雰囲気からの連想だ。
 全編打ち込みで、シンプルなリズムをせわしなくベースがあおる。

 そしてなによりも。このテクノ・サウンドにばっちりはまる、菊地のアルト・サックスがすごい。
2003年12月06日 23時31分17秒


やれやれ。
愛しのGbVが新作をリリースするようだ。ロバート・ポラードのソロ名義で、タイトルは'Edison's Demos'。
8月に新譜、11月に5枚組box出したばかりだぜ。情け容赦ないのう。

内容はマニア向け。先日の新譜"Earthquake Glue"デモ集で02年10月13日、たった一日(というか5時間)で録音完了したという。
楽器から声まですべてがロバートの多重録音だ。

GbVにありがちの「アナログ千枚の限定発売」ってやつ。宣伝ページ見てたら、想定Q&Aのコメントに笑った。

「これってCDになるの?」 答え:なりません。

「翌年にはCDになるよね?」答え:なりません。

なんともはや。なんでロバートってアナログにこだわるんだろう。
アナログは買わないことにしてるから、今回は見送りです。残念。聴いてみたいよう。

通勤中にC.G.ユング「元型論」(林道義:訳、紀伊国屋書店、1982年刊)をぱらぱら読む。
いやはや難しい。とても「分かった」なんて言えません。しかし歳を取るにつれて記憶力がなくなりますね。
学生の頃は3ページ前の内容をぼんやり覚えてられたのに。
今はもう、読む端からすぽすぽ忘れてしまい、活字追ってても内容がさっぱり頭に入りませんがな。

しかしこの本、キリスト教なりの知識がないと読みこなすの難しそう。アニマやらゼーレやらのイメージはなんとなく頭に浮かぶ。
でも集合的無意識の概念説明に使われる、たとえがさっぱり実感ない。

翻訳は平易で分かりやすそう。たぶん再読三読すればもうちょい頭に入るでしょう。
本書は講演を論文にしたらしい。どうしてこの手の本って注釈が多いんだろ。いちいち注を参照しながらじゃ、時間かかってしかたない。本文をざざっと流すのにとどめてます。
こういう読み方って邪道だろうなあ。

ちなみに。これは論文集のはずなのに。

『(前略)シンボルの学問的な説明もしなければならず(中略)何度か試み たことがあるが、聞き手の半分に居眠りされる破目となった。』

って表現が、ぴょこんと飛び出して面白かった。論文ってこむずかしい言葉がえんえん続くもんだと思ってたよ。
訳者による解説によると、本書はフロイト批判とナチス批判がそこここに隠れてるそう。本文読んだだけでは、ほとんどわかりませんが。

印象的な文章があった。
『(前略)支配的な「集団表象」を何一つもたないことは人間でなくなることであり、(中略)なんらかの上位理念にとりつかれているのである』

今の時代、これって当てはまるんでしょうか。

今夜のBGM:Chuck Higgins"Kubeon"(1958)

 いせいのいいジャンプです。今日はこういう気楽なのを聴きたい気分。ACEが00年にリイシューしたコンピ"Honk!Honk!Honk!"に収録されている。
 原盤レーベルはハリウッドのコンボと、ロスのドートゥーンかな。
 
 こういう音楽、ジャンプって呼び方で正しいですよね。ジャイブかも。
 平たく言うとR&Bのインスト版・・・でいいのかな?
 サックスがブリブリ鳴りまくる、アメリカの50年代ダンス・ミュージックでしょう。ポピュラー音楽はどっちみち、ダンス音楽か。

 このジャンルって有名どころだったら誰でしょう。一人あげるなら、ルイ・ジョーダンだろうか。
 ジャズよりもっと泥臭くて、リズムが中心の音楽って言ってもいいかもしれない。
 スピーカーに対峙してじっくり聞いたりせず、どんちゃん騒ぐ飲み屋に似合いそうな音だ。

 で、チャック・ヒギンズ。経歴は良く知りません。ライナーノーツに詳しく書いてありそうだけど、英語を読むのめんどくさくって。ごめん。 
 クレジットは発売(?)年のみ書かれており、ヒットしたかは不明。
 一応この曲、シングルでリリースされてます。もっともLPなんて出してるのかな?

 もー、しょっぱなからテナーがぶいぶい唸る。むっちゃ柔らかいリード使ってそう。
 音が割れまくって、ブロウするとリードミス寸前。豪快っす。
 バンドはサックス2人に3リズムかな?小編成のコンボに聴こえる。いかにも指癖な、バックで転がるピアノもかっこいいぞ。
2003年12月04日 23時13分52秒


てくてく。
今日は出先から直帰で普段より早い帰宅時間だった。電車乗り換えのとき、いったん駅を出て本屋へ寄る。そのあとで、ふっと魔がさした。
「この駅、昔なんどか歩いてたよな。ちょっと次の駅まで歩いてみるか」

たまたま普段より早めの時間だったのがまずかったなぁ・・・ふだんなら、そんな血迷わないのに。
その駅の近くに親戚の家があってね。なんどもその駅の周りは歩いた事あるんだ。最後に行ったのは、かれこれ20年前だけど。

てなわけで勇んで歩いてみる。ぼんやりと記憶に蘇る風景があって嬉しい。
しかし。そこは20年前の記憶。あてになるわきゃない。
気が付いたら小一時間、あっちいったりこっちいったり。汗をダラダラかきながら歩き回ってた。
もー、迷った迷った。夜にふらふら歩いてるとしみじみ切なくなりますね。地理不案内のとこで気まぐれ歩きは、二度とやらんぞ〜。特に仕事帰りのときは。

今夜のBGM:Pete Namlook"Garden of Dreams"(1992)

 ドイツのテクノ系ミュージシャンが1992年12月7日に、500枚限定でリリースした"Silence"に収録。
 もっともぼくがこのfax盤を持ってるわきゃありません。再発のAW盤です。あ、faxってのはPete Namlookが持ってる個人レーベルの名前です。念のため。

 Silenceシリーズは今までに5枚出ているようだ。本作はDr.ATmoと共演している。くわしくはこちらのサイトをご参照ください。日本語でとても詳しく書かれてます。

 今日は疲れたので、静かなテクノが聴きたくってさ。
 この曲は20分以上にも及ぶアンビエント・テクノ。テンポもリズムも控えめで、淡々とシンセがたゆたう。
 どこか日本の童謡かわらべ歌を思い出すメロディが、かすかにかすかに響く。
 いやー、くつろげます。音のバスタブに浸かって汗を流してる気分になった。
2003年12月04日 00時04分31秒


ぺらぺら。
日記のねたは特に思いつかず。とりあえず、読んだ本の感想でも書こうか。

川上亮「ラヴ☆アタック!」(2002/角川書店/単行本)

 新人エンタテイメント小説の発掘を趣旨に設立された「Next賞」通過作。
 テーマは「ネット恋愛」で、さまざまな人間が巻き起こす喜劇を描く。
 登場するのはこんな面々。

 「ネットハンサム」(出会い系ネットで成果を出すこと)をめざす大学生たち。
 初めて出会い系サイトに登録した女子大生。
 ネットで男を引っ掛け、金を巻き上げる女子高生。
 そして女子高生にラヴをそそぎ込むラヴ・ハンター。

 章ごとに登場人物の視点を変え、らせん状にストーリーを展開する。
 ネットハンサムを薦めた男はネカマで、メールで起こったひとつの誤解がさらに誤解を産み・・・。
 軽快なテンポで進む上、これでもかっとこんがらがる人間模様が面白かった。

きたみりゅうじ「SEのフシギな職場〜ダメ上司とダメ部下の陥りがちな罠 28ヶ条」(2003/技術評論社/単行本)

 以前に日記で紹介した「SEのフシギな生態」に続き出版された新刊。
 ソフト開発現場を舞台に、人間関係で発生するトラブルをコミカルに描いてる。
 前作より、ビジネス書っぽい雰囲気だ。

 管理職あたりをターゲットにした「人身掌握術」みたいな本だと思えばイメージわきます?
 説教くささはギャグで薄められ、読んでて正論が鼻に付くこともない。
 思わずうなずき、身につまされ、同情しつつも呆れて。
 まー、会社も人間関係いろいろありますわ。

 SEの職場を例にとってるので、普遍性がない箇所もちょっとある。ぼくは営業だからね。
 共感できるとことできないとこあるのはしかたない。

 想定読者層は入社3年目から10年目くらいの人かな。
 管理職じゃないが、プロジェクトを同僚とまとめる立場に立つ人、もしくはそんな立場になりつつある人。

 いわば中々間管理職。後輩もいて上司と折衝して。そんな人たちなら、実感こもって楽しめるはず。
 なお著者のHPはここです。

今夜のBGM:Frank Zappa"Little Unbrellas"(1969)

 ザッパのソロ名義2作目、"Hot Rats"に収録。このアルバム、大好きで昔は良く聴いていた。
 だけどここ何年も聞かないうちに、内容忘れちゃってさ。

 こないだMUMUのライブへ行った時、BGMでかかってたにもかかわらず。すぐに「このアルバムだっ!」と浮かばなくって。
 「オールタイム・フェイバリット10枚選べ」って言われたら、かならず入れるつもりの盤だけに、自分の記憶力の低下がショックでした。
 悔しいのでここ数日、なんども聴きかえしてるしだいです。

 絶妙のジャズ・ロックなアンサンブル。
 けれどクレジット見る限りこの曲って、ザッパとイアン・アンダーウッド以外にはドラムとベースしか参加してない。
 するってえと・・・ホーンやキーボードは、すべてイアンの多重録音なんだ。もっといろいろミュージシャンが参加してると思ってたよ。
 
 ソロまわしなんかもすべて書き譜ってことですな。ザッパなんだから不思議じゃないが、よくまあ考えますね。
 テーマが終わって複数のキーボードが絡み合う。この流れが心地いいったらない。
 次々くるりくるりと風景が広がり、時空がねじくれる。

 イアンというホーンとキーボードの名手を従えて、ザッパが好き放題にイマジネーションを広げた傑作です。
 こんどこそ内容忘れないぞ。ちくしょー。
2003年12月01日 23時52分41秒

ちなみに過去の日記はこっちです。

Topへはこちらです。