BGMは、特に日記の内容とリンクしてない 場合が多々ありますが、ご容赦を・・・。 ちなみに、02/12/31までの日記はこっちです |
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帰宅途中、歩いてるといきなり後ろからノイズが聞こえた。風切り音の集中砲火みたいな感じ。
「なんだ?」と振り向いたら、ビニール製のウインドブレーカー着た学生の集団がランニングしてた。 このあたりは体育会の学生がよくトレーニングしてるので、たまに見かける風景だ。 ノイズを聴いて楽しむパターンは、おおざっぱに分けて2種類あると思う。 轟音でカタルシスを感じる場合と、非日常的なノイズの響きを楽しむ場合。 ぼくはどちらかといえば、音色を聴くのが好き。 だから思わず、歩きながら軽く目を閉じて、ビニールがこすれる音に聴き惚れてしまった。 ランニング集団は軽快にしゅぱしゅぱっと盛大に音をばら撒きつつ、ぼくを追い越してゆく。 先の角を曲がってゆくのが見えた。 ぼおっと音を聴きながら、ぼくも角を通り過ぎる。 ふっと彼らが曲がった通りを見たら、そこにだれもいない。 100mくらい先まで人っ子一人無し。 いきなりだれもいなくなってビックリした。 単純にもうひとつ、角を曲がっただけだろう。 けれどカットアウト風にいさぎよくノイズが立ち消え、かっこよかった。やるなぁ。 ハプニング的なライブ・レビューでした。 今夜のBGM:Pizzicato Five"Peace Music"(1994) 「ピチカート・マニアのみなさん、こんばんわ。ピチカート・ファイブです」 そんな小西康陽の宣言で始まるこの曲、ひさびさに聴いている。 ぼくが持ってるのはマタドールから出た米盤。熱心なピチカート・マニアじゃないので、邦題もわかんないです。 前にこの日記で、同アルバムから"This Year`s Girl#2"を紹介した気がする。 この曲も大好き。クールでキュートなアイドル・ラップだと思う。 "Peace Music"は日本でいつ発表されたんだろ。彼らこそレコ・コレ誌で特集すればいいのに。解散したのが数年前だから、まだ当分先かな。 アイテム数は膨大だし、さまざまな引用を用いてるから、記事の企画には困らないはず。 インターネットにはとことんこだわったファン・サイトがありそう。軽く探したが見つかりませんでした。 別テイクから海外盤との差異まで、アイテムを全部網羅したサイトだったら見ごたえあるだろな。 このころのピチカートは野宮真貴を前面に出した編成。 軽快なポップス風味のアレンジが気持ちいい。 気楽に鳴るトランペットは「ペニー・レイン」を連想するが、たぶんもっと深いモトネタがあると思う。 メロディは軽やかで、ヘタしたらすごく底の浅い出来になるかもしれない。 だがサンプリングを積み重ねたっぽい演奏が見事に、きゅっと脇を締めて見事なポップスに仕立ててる。 |
2003年01月14日 23時22分23秒
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今日は新年2回目の日曜日。したがって大滝詠一と山下達郎の新春放談2回目。
しかしもう対談は19年目になるのか。早いなぁ。 いやに大滝が積極的な活動を示唆しており、「作曲?4曲くらいならすぐできるよっ」と何度も豪語していた。「作るだけでいいんだろ?」って念押ししてたから、誰かに曲提供の企画か(要するに、作るだけで歌わない)とか、インスト盤の企画でもあるんだろか。 今年は山下達郎が自分のアルバムを作る番だから、大滝詠一プロデュースで竹内まりやのアルバム作って、年内同時リリースって・・・ダメかなぁ。 新聞読んでたらビートルズがらみのニュースがあった。「ゲット・バック」セッションのテープが500本も、海賊盤メーカーから押収されたそう。このテープって盗難されてたんだ。知らなかった。 公式リリースされないのは、単純に演奏がへろへろでリリースするしづらいだけかと思ってた。 となると、2年後くらいにきっちりリリースされそうですな。中途半端に2〜3枚組で出されても嬉しくない。かといってブートみたいに8枚組とか10枚組とか、しこたまなボリュームで出されても手に余る。 どういう企画だと面白いんでしょうかねぇ。 記事を見ながらつい考えてしまった。 もっともBBCモノも2枚組出してお茶を濁したくらいだから。「ゲット・バック」セッションも同じ形かな。リミックス流行の昨今、ジョージ・マーティンやフィル・スペクターにここぞとばかりに一枚づつ編集してリリースしてもらう、って企画なら買うぞ、ぼくは。 何年か前に流行ったCD−ROM形式のソフトも面白い。たとえばアップル・スタジオを模した3D(べつに2Dでもかまわないが)の画面内を歩き回り、怪しそうなところをクリックすると音源が流れ出すなんてゲーム形式でもいい。 ほかにどんな企画があるかなぁ。 ま、どんな企画であれ、リリースされたらとりあえず買っちゃいそう。 今夜のBGM:Frank Zappa"Lonsome cowboy nando"(1992) ひさびさにザッパを引っ張り出しました。これはライブ活動の集大成ともいえる2枚組CDシリーズ"You can`t do that on stage anymore"の最終巻、vol6に入ってる。 オリジナルアルバムでは未発表らしい。 本テイクはザッパの編集センスが炸裂した一曲で、わずか5分のなかで時代がぐぐっと飛び交う。 1988年のザッパ最後のツアーの5人ホーン編成と、1971年のフロ&エディ時代のコンパクトな編成による2つのライブ音源が、節目ごとに入れ替わる編集だ。 元々この曲、それほど面白い曲じゃない。単なるカントリー。 アル中ですけべなカウボーイを歌ってるようだが、歌詞がいまいち内容つかめず。 71年テイクではジミー・カール・ブラックがメインで歌う。ネイティブ・アメリカンの彼がカウボーイをコケにする皮肉を狙ったのかな。 むちゃくちゃタイトな88年の演奏が、サビで71年にスルッと切り替わる。つなぎ方はあいかわらず素晴らしい。71年の4chで録音されたライブは、ほんのり音がこもってるからなんとか聴き分けられる。 でもまあ、自然なつなぎ方がうまいよなぁ。 ジミーがしばらく歌ったあと、またもや88年に逆戻り。サイケなリフレインがバックに入る。 この部分がけっこう面白いんだが。88年バンドでこういう曲を大まじめにやってたとは。すでにザッパの頭の中に、17年前のテイクとごちゃまぜでリリースしようって計画あったのかも。 88年ライブはリリースを想定して、48トラックで全公演がきっちり録音されたそうだし。 ビートルズの記事を見て、ぱっと頭に浮かんだのがザッパの88年ライブ。とある日のライブを丸ごとリリースって企画があったようだが、いまだに日の目を見ていない。 (そういやロキシーの続編もまだだな。ジョージ・デュークのキーボード・ソロで始まり、"インカ・ローズ"へ雪崩れ込むってやつ。 ビートルズの"アンソロジー"みたいに、もっとどばどばリリースしてくれないもんだろうか。なるべく安い価格で、ね。 |
2003年01月12日 23時42分49秒
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今週は更新はおろか、日記もろくに書けませんでした。ちょっと仕事でバタバタしてたもので・・・。
で、一週間締めくくりの金曜日。しこたまえらいめにあいました。 ま、自業自得ですけどね。 今日は大阪へ日帰り出張。 ばたばたな仕事の合間を縫って、とりあえず飛行機を電話で予約しておいた。 新幹線だと時間かかるし、たいがいは飛行機を利用してる。 ちなみに大阪には空港って二つ。伊丹空港と関西空港がある。 ぼくが利用するのは伊丹空港のほう。こっちが移動先に近いんだよね。 空港でせわしなくチェックインするのは大嫌いなので、時間にゆとりを持って羽田についた。 チケットを空港の販売機で買おうとしたら、画面の表示になんだか違和感あった。 「予約1:羽田空港 − 関西空港 予約2:伊丹空港 − 羽田空港」 あれ? ノォォ!・・・行きの飛行機、予約間違えてるよ、おれ(涙) 関西空港から移動だと、会議に間に合わない。そもそも関西空港へ行ったことなくて、移動にかかる時間も読めない。 今すぐ東京駅に引き返して、新幹線で行くことも考えた。しかしこっちも間に合わない。 しゃあない、次の伊丹空港行きを予約するか。 しかたなく次の便に予約を切り替える。くう。一時間後かよ。 昼飯ぬきで移動すれば、ぎりぎり30分くらいの遅れですみそう。 「こんなミスするとはなぁ・・・」 がっくりきながらチェックインを済ませる。 相手先へ電話して、打ち合わせ時間に遅れると平身低頭した。 とぼとぼ金属探知機を潜り抜け、ロビーでタバコを一服。 そのとき、ふっと閃いた。 「あ、大阪行きならANAもJALもJASもあるじゃん。もしかして乗り換え出来ないか?」 時刻表をあわててチェック。やった。他の航空会社がちょっと遅い時間であるぞ。 時計をチェックしたら、離陸時間まで30分以上ある。 よし、今ならなんとかなるかも。ダメもとで聞いてみよう。 係員に状況を説明。「可能ですよ」と教えてもらう。 手数料とられることも覚悟したが、正規料金で買ったせいか特に追加料金は払わなくていいらしい。 だが乗り換え先の便に席の余裕があるか、そのカウンターではわからない。 ま、当然だろう。他社の便なんだし。 手順としては「チェックイン済ませたチケットをキャンセル、裏書して乗り換えたい航空会社のチケットへ変更」らしい。 その場でキャンセルするか聞かれたが、安易にキャンセルすると失敗する。 これで乗り換え先が満席だと、目も当てられないもん。 で、どうしたか。 ・・・走りましたよ、ロビーの中を。 乗り換え先のカウンターまで、登場口5つ分くらいを駆けぬける。 急いで状況を説明。 「空いてますよ。ただ、ここでは予約は出来ません。チェックインのみです。 搭乗手続き済のチケットを、先にキャンセルお願いします」 ・・・再び走りましたよ、ロビーの中を。 キャンセル済ませ、またもや走って乗り換え先のカウンターへ。 もはや、搭乗手続きリミット5分前。 息を切らしながらチェックイン手続きを依頼、なんとか搭乗できることになった。 やったぁ。これなら会議に遅刻しないですみそう。流れる汗を落ち着かせようとタバコを一服。 ふっ。おれってあんがい臨機応変かも。内心ほくそえみつつ、煙を吐く。 そのときマイレージの登録をしてないことに気がついた。おっと、これを忘れたらいけないね。 マイレージ登録もして「完璧じゃない」と余裕たっぷり。搭乗手続きが始まった列に並ぼうとしたとき。 靴紐が緩んでるのに気がついた。いかんな、結びなおすか。 手近の椅子に座って、軽く靴紐を引っ張る。 あれ?ノォォォォ! 堅結びになっちゃったよ! ぞくぞく搭乗していく列を尻目に、靴紐と格闘。 がぁぁぁ。ほどけないよ〜。 ・・・ぶじに飛行機へ乗れるのか、おれ? 「はぁ、何なんだ今日は。こんなバタバタするなんて」 飛行機は無事に離陸。ポケットに入れた半券をしまう前に、何となく眺めてみる。 「行き先:関西」 ・・・もしかして、振り出しに戻ったの?!ノォォォォォォ! 今夜のBGM:Miles Davis"Zimbobwe"(1975) こんなドタバタ騒ぎに巻き込まれるとはつゆ知らず。出勤前に聴いてたのがこれ。 本盤は今まで「なんだかつかみどころないなぁ」と、それほど熱心に聴いてなかった。 でも「アガルタは大音量で聴かなきゃわからん」って雑誌の対談を思い出し、ひさびさにCDデッキへ入れる。 もっともぼくが持ってるのは"Pangea"のほう。いつもより4割増でボリュームを上げてみた。 すまん、ぼくが悪かった。 なんとまぁ。むちゃくちゃかっこいいファンクじゃないですか。気がつかなかったなぁ。 この曲はマイルス後期のライブ盤、「Pangea」のdisc1に収録。てか、1曲だけしか入ってません。 1975年2月1日、大阪フェスティバルホールでの夜の部を完全収録している。その1st setがこれらしい。 マイルスはペットとオルガンを弾いている。 たぶん観客はじっと座って鑑賞してたんじゃないか。 マイルスは25年早かった。もしいまクラブでこのライブやったら、若いやつらは大喜びで踊ったろう。 細かい部分でも面白いとこありそう。でも全体的なグルーヴ感にまずやられた。 もっとじっくり聴いてみます。 いや、それ以前にマイルスのさまざまなキャリアをきちんと聴きたくなった。 ちなみにぼくの興味あるマイルスはここまで。のちに復活するが"TuTu","Siesta"あたりを聴いても、あんまり面白くありませんでした。 |
2003年01月11日 00時05分08秒
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前にメガネの度をあわせたのは1年半前?もう2年前になるのかな?
連日のようにPCやって酷使してるせいで、加速度的に視力が弱ってる。 今日、仕事開けでメールをあれこれやり取り。電話しながら画面睨みつけて、またもや疲れ目が加速しました。 帰り道は乱視が進んだ感が強し。帰りに駅名表示の看板がぼやけて見えた。なんともはや。 まあ、ひさびさの仕事で知恵熱ならぬ、知恵目になってるだけだと思うが。 たまには目薬でも差してみようかな。 今夜のBGM:Previte Sharp Horvitz Zorn"Bleeker & Bowery"(1997) やたら長いタイトルですが。ご想像どおり、メンバーの苗字を羅列したユニットです。John Zorn(as),Wayne Horvitz(key),Elliott Sharp(g)に、仕掛け人のBobby Privite(ds)。 ドラマーは不勉強で知らないが、他の3人はニューヨークを代表するアンダーグラウンド・インプロヴァイザーの鬼才ばかり。 これ一枚のユニットなのかな。98/1/15にニューヨークのスタジオで一発録りされた。 アルバムタイトルは"Downtown Lullaby"。こういうアルバムって何枚くらい売れるんだろ。 がっしゃめしゃに盛り上がるかと思いきや、あんがい静かなフリーで拍子抜け。そのぶん、やたらと指を遊ばせるジョン・ゾーンの癖が悪いほうに出て、アルバム全体としては散漫な出来だと思う。 わりとまとまった曲だな、と思ったのがこの曲です。 冒頭は鼓笛隊みたいなスネア・ロールで始まり、曲の途中でも思い出したように規則正しいビートが顔を出す。 オルガンは断片的に和音を提示し、サックスとギターが暴れるアレンジだ。 ジョン・ゾーンがあまり吹き散らさず、白玉をうまく使う。 合間を縫って歪んだ音色のエレキギターを割り込ませるE#。 皮肉なことに、ドラムが規則正しいビートを意識した叩き方なために、曲が暴走せずにこじんまりしてしまった。 水の入った洗面器に顔を突っ込んで、我慢比べするようなテンションのフリーが好きなんだけどな。出てくる音はぐっと静かでもかまわない。緊張感が欲しい。さもなきゃせめて、マサダ並に荒れて欲しい。 |
2003年01月06日 23時25分19秒
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正月休みも今日で終わり。早かったなー。
ぼくのPCは買ってかれこれ3年以上たつ。縦置きデスクトップで、もちろんろくに掃除してない。 ふとフロッピー・ドライブを見たら、すげー綿ぼこりがたまってた。いいかげん掃除しよう、とシャーペンでつっついてみる。埃をまとめて取れないかなって。 ぽとり。 見事にPCの中へ埃の塊が落っこちてしまった。縦置きだから、たぶん使用に影響はないと思う。いや、まずいのかも。 だがとりあえず「影響ない」と思うことにした。そう思うことにしなくっちゃ。 蓋を開けて掃除機で吸えばいいんだろうが、いままで開けたことないので気後れしたままほったらかす。 この埃ってスプレー式の圧縮空気で吹き飛ばせばいいのかなぁ?3年間溜めに溜めた埃が一気に部屋を舞いそう。うーん、勇気がいるな。 みなさん、PCの掃除ってマメにやってらっしゃいますか? 明日から仕事が始まるため、今夜は鋭気を養うことに決定。ようするに家でぐーたらすることを自分の中で正当化してみる。 吉祥寺でやる渋さのライブは迷ったが、パスすることにした。音楽聴いて元気もらえるのは間違いないが、しこたま混むだろうし。たぶん。 4月でいったん渋さ本隊は活動を休憩するそうだが、そのあいだにバカ騒ぎするだけの観客はクールダウンしてくれると嬉しいな。 活動再開まで不破大輔の音楽は、これからも活発に行われるであろう日々のセッションで楽しむことにします。 あ。でも。そしたら渋さのレパートリーって、当分ライブで聴けないんだろうか。それもつまんない。やっぱり今日は聴きに行くべきか? ・・・しかし正月明けそうそう、立ちっぱなしの超満員ライブ聴くのもしんどいしなー。と、いきなり怠惰モードが勝った。やれやれ。ふう。 今週は1/10(金)に吉祥寺マンダラ2で、渋谷毅のピアノソロライブがある。これも楽しみにしてた。けどよく考えたら、この日はぼく出張じゃないか。くそー。 *「今夜のBGM」はいい曲が浮かばなかったので休載します。って、そんな大げさなもんでもありませんが。 |
2003年01月05日 23時19分51秒
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新宿のタイムズスクエアへ「Scratch」という映画を見に行った。タイトルどおりDJにスポットを当てたドキュメンタリーだ。内容は・・・うーん、いまいちかな。
たかだか90分でスクラッチの全貌を語ろうとするもんだから、かなり中途半端な出来になった。 出演者はかなり豪華。バンバータからQバート、DJプレミアなどなど。ぼくはこのジャンル詳しくないが、なんだかんだで20人近く登場したのでは。 とにかくQバートのすさまじいスクラッチにぶっとんだ。ミキサーのツマミって、あれほど激しく動かすもんなんですね。両手が細かく痙攣し、残像が見えるくらい素早かった。 同じレコードの2枚使いも、映像で見て複雑なテクニックを実感。すごいなー。 ハンコックの「Rock it」の影響をどのDJも熱心に語っていた。サントラには「Rock it 2000」もあったから、どこかでフルコーラスかけるかと期待してた。けれど結局は過去のライブシーンを、断片的に一瞬流しただけにとどまった。 映画のストーリーは特になし。ばらばらといろんなDJが登場し、散漫に語りを連ねてゆく。喋りが早口で、字幕と映像とあっちこっちに視点飛ばして疲れちゃった。 監督の視点もいまひとつわからない。なんだか猿山のボスザル争いを映してるみたい。コマ抜きや逆回転の映像がそこかしこに挿入され、目がチカチカした。 DJ技を披露してる時に凝った映像差し込まれると、どこまでがテクニックかわからず混乱したりも。 次々登場するDJの意見もさまざま。同じ人ですら意見がさまざまに変わる。スクラッチの苦労話から、バトルの緊張感と上昇欲へ。 ネタの重要性を語ったかと思えば、単一のネタにこだわらず幅広い視野を主張する。 さらにはターンテーブルに宇宙をダブらせ、精神性すら語り始めた。 肝心の音楽への愛情談義がほとんどなくて寂しい。テクニックの見せびらかしこそが至上みたい。 まあ、DJバトルはテクニック合戦なところがあるらしい。ダンスまで織り込んだスクラッチ技には、ほとほと感嘆した。 登場するのは男のDJばかりで、技の場面になるとしょっちゅうどアップが続く。ひげづらのむさくるしい顔ばかりで、画面的に彩りがなかったのも見ててへこんだ(笑) もっとスクラッチの手元を映して欲しかった。インパクトあるのは間違いないのに。へんなインタビューよりよっぽど面白い。 全編通してスクラッチ画面が3割で、あとはインタビューってとこか。 映画としてはあまりに中途半端な出来。 どうせなら完全なフィクション仕立てで、ストーリー作ったほうが面白いはずだよ。Qバートあたりを主人公にテクニック追求のドキュメントとか、気鋭のDJの立身出世話にするとか。 一貫した流れの映画を期待する人にはお薦めしません。ただし時々流されるスクラッチのシーンは文句無しにかっこいい。その映像は一見の価値あり。 ちなみに映像としてぼくが印象に残ってるのは、中盤あたりの展示会シーンで一瞬だけ映った風船のオブジェ。7〜8mくらいと巨大なサックス吹いてる人型の風船が、空気で左右に大きく揺れる。その動きがかなりファンキーだった。 |
2003年01月05日 01時08分53秒
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今朝起きたら外がほんのり白い。雪降ったみたい。ほんの数ミリらしいが・・・。
ずっと部屋で音楽聴いてたら耳が疲れたので、外へ出かけてみる。いつも行く方向と逆の電車に乗ってみた。 ほんの数駅離れただけで、ぜんぜん知らない街に来たみたい。 いや、普段こないから知らない街なのは確かだが。 その駅に降りたのは10年ぶり・・・いや、もっとか?駅前がすっかり開けててびっくりしました。ほんのり小旅行気分。 帰って新聞のラジオ欄をぱらぱら。ふと「ジェットストリーム」に目が止まった。今のDJは伊武雅刀なんですね。知らんかった。城達也のころによく聴いてたが・・・。ひさしぶりに聴いてみよう。彼の低音、番組のムードに似あいそう。 ついでにDJの合間で「警察だ。・・・開けろ」って言ってくれないかなー。 今夜のBGM(その1):Prince"Xpedition"(2003) 新年早々、ファンクラブのみに公開された新音源をさっそく聴いてみました。 アルバムタイトルは"Xpectation"。昨日の日記で紹介したやつです。 けっこう凝った箇所と一発取りぽい部分が混在し、聴いてて楽しい。 約40分強と、アナログ1枚分くらいのコンパクトな仕上がりだ。 マッドハウスぽさはあるが、もうすこし甘い仕上がり。バイオリンがメロディにたびたび絡むせいと、プリンスがシンセを弾いてるせいか。 さらに低音質のMP3を落としたせいで、若干こもった音質なのはご愛嬌。もともと80年代のプリンスってハイファイと無縁な音作りのイメージだから、なんだか懐かしい。 ここで紹介するのはアルバム最終曲で、約8分ある長尺の曲。プリンスのギターソロを聴けるのはここだけ。 がしがしイントロからファンキーに盛り上がり、リフはユニゾンで蹴散らす。 つまりインプロではなく、きっちりリハーサルされている。 ギターはときおり顔を出すが、ほんの1フレーズ弾くとすぐ身をかわしちゃう。 キーボードのソロ(これもプリンスか)からバイオリンへ。そしてサックスとテーマ楽器が繋がった。 焦らしに焦らして、やっと登場するエレキギター。 高らかに咆えるひしゃげた音は、まさしくプリンス印だ。 今夜のBGM(その2):Shellac"Mouthpiece"(1996) スティーブ・アルビニへ過剰な思い入れはない。インディを常に意識したプロデュースは好感持てるが、もともとパンクやグランジを横目に見ながら音楽聴いてきたせいもある。 ビッグ・ブラックやレイプマンを経て、アルビニが結成したバンドがシェラック。 この曲は彼らのアルバム"Terraform"に収録されている。 当時、鳴り物入りで本盤はリリースされたはず。雑誌記事にのせられて買ったが、さっぱりわからず棚の奥へしまいこんでいた。 実は今でもよくわからない。だが、売り飛ばすのは惜しい。なぜだろう。 タイトルはSFファンならピンとくる言葉。「地球化」でよかったっけ?砂漠など人類が住むに適さない環境を、緑化する意味で使われた。 ジャケットもそれに準じ、表1は宇宙空間での船外活動。中ジャケの見開きで砂漠(火星あ イラストはChesley Bonestell。かなり古臭い絵柄で、1930年代くらいのパルプ雑誌に載っていそう。実際、書かれたのは1940年代らしい。 肝心のサウンドは、真下に突き刺さるパンク。だが力任せでなく、どこか余裕を感じる。大味にならないセンスはさすがだが、要するに味も素っ気もない。 ベースは淡々と刻み、ドラムが独自のノリでビートを作る。 ギターだって無造作にかき鳴らされ、歌声に覇気がない。淡々と言葉を吐き出す。メロディらしきものは、あるかないか。 たりをイメージか?)のシーンで、裏ジャケは緑がいっぱいの写真ときた。 てんでばらばらじゃなく、バンドらしい一体感は間違いなくある。 聴いてて力が湧いてこない。なのに鋭い意思が伝わる。苦い味を飲み込み、歯軋りしてるようだ。 シェラックの音をちゃんと聴けてる自信まったくない。この歳になってムリヤリ聴く音楽じゃないのかな。今日、聴きながらしみじみ考えてしまった。 |
2003年01月02日 23時21分54秒
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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
さて。今年最初の音楽ネタです。 新年早々、プリンスのファンサイト、NPGで動きがあった。 なんと、いきなりアルバム一枚分がダウンロード可能になってる模様。もちろんぜんぶ新曲。あいかわらず活発に録音してるなぁ。 いつ消えるかわからないし、今晩中に落とさなくちゃ。こういうとき、ブロードバンドが欲しくなります・・・。 タイトルは"XPECTATION"。ちょっと聴いた限りでは、インストジャズっぽい感じ。マッドハウスの進化形かな。 曲目は下記の通り。コメントも載ってるので、あわせて記載します。あいかわらず謎めいた文章だ。 01 "Xhalation" -Something,such as air or vapor,that is exhaled 02 "Xcogitate" -To consider or think(something) out carefully and thoroughly 03 "Xemplify" -To illustrate or serve as an example 04 "Xpectation" -The expected value of a random variable,Eager anticipation 05 "Xotica" -Curiosly unusal or excitngly strange 06 "Xogenous" -Drived or developed from outside the body,originating extenally 07 "Xpand" -To increase the size,bolume,quantity,or scope of;enlarge 08 "Xosphere" -The outermost region of a planet`s atmosphere 09 "Xpedition" -A Journey undertaken by a group of people with a definite objective メンバーのクレジットは、こんな感じ。来日したメンバー達かな。ちょっと手元に資料がなく、来日メンバーを特定できません。 Prince - Key,G Candy Dulfer - sax John blackwell - ds Vanessa Mae - vln Rhonda Smiti - b しかしプリンスの3枚組のライブ+αはいつ到着するんだろ。すでに日本の会員へも配布が終わってるのに。NPGの事務処理はアバウトだからすごく気になる・・・。かなり荒っぽい梱包だったらしいし、郵便事故にあったと思って諦めるべきか。一月いっぱい、様子見てみよう。とほほ。 今夜のBGM:Duke Ellington and his orchestra"Transblucence"(?) 夕べのライブで、菊地成孔がかたっぱしからエリントンの曲を演奏してるのを聴いて、棚からひさびさに引っ張り出してきた。 もっともぼくはエリントンをまともに持ってない。"The minor goes muggin`"なるタイトルの廉価版に入ってました。で90年にJazz Worldなるレーベルから出てるが、駅売りの安っぽい盤と変わりゃしません。 解説はおろか、クレジットもなし。いったいこの曲、いつ頃の録音だろう。いや、はたしてほんとうにエリントンの録音なんだろうか・・・(笑) この曲は"a blues fog that you can almost see through"と長い副題つき。エリントンとL・ブラウンの作曲とある。いいかげんなCDだから、記載内容を信用できないじゃないか。もー。 静かな演奏を聴きたくて、これを選んだ。すかすかなアレンジだが、たぶんオーケストラ編成じゃなかろうか。 基本は女性ボーカル。歌詞は特になく、か細く高い声でメロディをなぞる。 バックアップするのはピアノやビブラフォン、ミュート・トランペット、クラリネットなど。次々色んな楽器が登場しては、歌声を補完して去ってゆく。 切なく頼りなげなメロディラインが、不思議なムードを持っている。 |
2003年01月01日 21時13分46秒
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