Galaxie 500
・・・Luna & Demon&Naomi

<はじめに> 

ギャラクシー500は1987年の夏に結成された。

 メンバーはDean Wareham(g,vo),DamonKrukowski(ds),Naomi Yang(b)。
 シンプルなトリオ編成で、VUに影響を受けた音楽性が特徴だ。
 わずか数年間。解散する91年までに、3枚のオリジナルアルバムをリリースする。
 当時の原盤会社、ラフ・トレードの配給が一時期ストップしたこともあり、90年代前半は「幻の名バンド」として語られることも多かった印象がある。

 92年頃、大手輸入レコード屋に行った時、「Galaxie 500」の仕切り板はしっかり残っていた。
「Galaxie 500はレーベル倒産の為に廃盤です」のコメントとともに。
 棚に並べられないにもかかわらず、仕切り板をずっと残しておくことに、店員の意地を感じた。

 だけどぼくにとって、彼らの音楽はプロデューサーを抜きにして語れない。
 ギャラクシーの音はプロデューサーの才能あってこそ、本当に開花したと思う。

 ジャンキーでならし、金銭トラブルで常に語られるプロデューサー。
 シミー・ディスクのオーナーでもあるプロデューサー、クレイマー。
 彼のリバーブたっぷりなミックスが、ギャラクシーのサウンドに夢見ごこちなニュアンスを、さらにつけくわえた。

 ギャラクシー500が解散して、ディーンはルナへ。デーモンとナオミはコンビで、今も音楽活動を続けている。
 さまざまな音源がリリースされたが、それらすべてが広く聴かれているとは言いがたい。

 だから、彼らの音楽をここで紹介してみたい。
 もし、興味を持たれたら、ぜひ。
 ひりひりする空気の奥から、青白い音が香ってきます。

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