文字数制限に引っかかってしまった。 |
今夜のBGMだけ、別立てで再アップしましょう。 今夜のBGM:The J.B.'s"The Grunt(Part 1 & 2)"(1970)
JBズって、このページを見てくださる人に、どのくらい説明の必要あるだろう。ひらたく言うと、ジェイムズ・ブラウンのバックバンドです。・・・説明終わってしまった。
95年にポリドールからリイシューされたコンピ、"The J.B.'s:Funky good time ;The anthology"で聴いている。 ライナーに寄ればこの曲はJBのレーベル、Peopleからシングルとしてリリースされたそう。でも2003年9月のレココレ誌(JB特集)のシングルリストをぱっと見ても見当たらない・・・なぜだ。
なにはともあれ、この曲はPart 1のみJBズの1stアルバムに収録された、とある。 実は1stって未聴なので、どこからがPart 2なのかいまだに分かってません。
録音は1970年3月19日にオハイオ州のシンシナティで録音された。コンピにクレジットがきっちり載ってるので、じっくり見たが・・・どの曲も録音場所がばらばら。 JBがツアーの合間を縫って、そこらじゅうのスタジオで片端から録音してたんだろうね。
作曲クレジットはJBをはじめ、JBズのメンバーがずらりと並ぶ。 録音に参加してないミュージシャンまで。たとえばドラムのスタブルフィールドとかね。ここではフランク・ワディが叩いてる。
もしかしたらツアーの合間に生まれた、美味しいフレーズを片端から並べた曲で「俺も俺も」とクレジットしたのかも。 それくらい魅力的なリフが次々に登場する、いかしたファンクだ。
ちなみに他のメンバーだが。まずベースがブーツィ。ギターはキャットフィッシュと、コリンズ兄弟がつとめる。 ペットはクレイトン・ガネルとダリル・ジャミソン、テナーがロバート・マッコロウ。 ピアノはボビー・バードが弾いている。 賑やかなマラカスも鳴るが、これはクレジット不明。JB御大かな?
つまりピアノとダリル・ジャミソンを除けば、ペースメイカーズのメンバーになる。録音も彼らの出身地、シンシナティだし。 もしかしたらJBが腕試しも兼ねて、録音させたんのか。
ペースメーカーズがJBズに加わったのは1969年。すでに一年近くたっている。地元へ戻ったときの、凱旋録音かもしれない。 いろいろクレジットを見ながら、空想を膨らませてた。
さて。肝心の音楽だが。もう、ばっちり。ブーツィの派手なベースもさることながら、とにかくホーン隊が美味しいんだ。 冒頭のテナーによるフラジオが空気を切り裂き、ペットを従えてテナーが存分にソロを取る。 フラジオ気味にフレーズを繰り返すとこは、ヒップホップのCDでサンプリングされてたね。
柔軟で迫力あるグルーヴにやられ、さっきから繰り返し聴いている。 シャープなギターのかき鳴らしの裏で、ピアノが和音を叩く。全員が一丸となって、がんがん食い込んできた。 ソロが若干冗長だが、すべての価値はリフとリズム。かっこいいよ。 |
2004年11月28日 23時32分45秒
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うぅう。 |
昨日はひたすら寝ちゃったよ。せっかくのいい天気だったのにな。今日も負けずにぽかぽか温かい。よーし、今日こそ出かけよう。
とりあえず午前中はのんびり。午後の定番、達郎のラジオを聴いてから出かける。 が、しかし。夕方3時過ぎだと、すでにこの季節はほんのり涼しくなってます。 何のためのいい天気だったんだろう。
レコード屋へ行く。ひさびさなので面白そうな新譜がいっぱい。ぐっと買うのをこらえて二軒目へ。 メルツバウが参加したコンピを見つけたので「一枚だけじゃ寂しいよな。ほかにもっと・・・」とあれこれ買い込んでしまった。セコハンの棚を見てるときりがないね。楽しい楽しい。
冨田恭彦「哲学の最前線〜ハーバードより愛を込めて」(講談社:1998年:新書)を読む。 アメリカ哲学に焦点を当てた概要書。そもそも体系的な哲学の歴史が頭へ入ってないのに、わかるんかな?と不安だった。対話形式を取ってるせいか、すんなり頭に入った・・・と思う。
プラトンのように、対話式のほうが理解は早まるのか。といっても昔プラトンを読んだときは、なんとも会話体が古めかしくて、すなおに文章の中へのめりこめなかったのを覚えてる。現代語(と書くと語弊あるが)での新訳ってないかな。
本書はクワイン、ディビッドソン、サール、ローティといった現代アメリカの哲学の概況を示す。アメリカの哲学ってどんなだろうと思ったら。 いわゆるプラグマティズム、実用主義をぎりぎり追い詰める方向なんですね。うーん、いかにも。
本書で語られるアメリカ哲学を自分の言葉で言い換えるならば。 言語論のアプローチで理論を詰め、「いかにコミュニケーションをとるか」「いかに意味を厳密に突き詰め、誤解なきよう絶対的存在に近づくか」といった、ひたすらストイックな方法へ行く。
面白いな、と思ったのは本の構成として、最後に希望を持たせたところ。 アメリカの哲学者ローティの主張を最後に持ってきた。
ローティは独立した絶対心理の追求を「客観的志向」とし、幻想と考える。 そして生きるもの同士で意見を交換し合い、最善策を考えて「連帯志向」で生きることを薦める。
本書の途中まで「厳密」とか「絶対真理」のストイックさにへきえきしてた。アメリカがやってる戦争にひっかけるまでもなく。 もうちょい余裕を持ったっていいじゃない、と。
しかし本書はローティの思想を提示し、読後で確かに希望を持たせる。アメリカ哲学への興味をしっかり残して。 現在アメリカ哲学への入門書にはいいんじゃないでしょうか。参考文献の一覧も豊富。しかしこの文献群は、今のぼくの知力じゃ歯が立たなそう。もっと勉強しなくちゃ。 |
2004年11月28日 23時30分03秒
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おおぅ。 |
ブライアン・ウィルソンがスマイルを引っさげて来日公演します。今のブライアンのライブはあまり見たいと思わなかった。だけど、スマイルだぜ。 今度は行こうと予定をチェック。平日は無理だから、やっぱり土日だよね。 お、中野サンプラザが1/30(日)だ。らっきぃ。
・・・と思いきや。早々とソールド・アウトの情報が載ってる。・・・ちきしょー。東京では1/31に国際フォーラムAでもライブあり。 だけど月曜は行けるかわからないしな〜。あぁあ。
仕事帰りの電車で「ドラム・マガジン」12月号を読んでいた。目当ては芳垣安洋のミニ特集。いやー、面白いわ。 せっかくだからEmergency!にも言及して欲しかった。とはいえ新譜の宣伝もかねてか、「Vincent II」とROVOの「MON」をメインに語ってる。
特に面白いのが「Vincent II」の自作解説。残念ながら"MBIR・VA"と"Offence/Azoth"のみだけ。スペースの都合か。 譜例をひきつつ、緻密に解説した"MBIR・VA"がめっちゃ読み応えあった。
この曲って4拍と3拍のポリリズムから、6/8拍子。そして7拍子に統合する曲だったんですね。3連符が多用されてて、実際に音を聴いたら違う印象を持つかも。今は譜面だけ見てます。 しかし今までそんなことはまったく分からず。単純に「気持ちいいなあ」って聴いてたよ。いかんですな。
「ドラム・マガジン」のような楽器の専門雑誌を読んでると、いかに自分が漫然と音楽を聞き流してるか痛感する。もっと聴き込まねば。 同じく特集されてたクロスオーヴァーの記事に影響されて、改めて色々聴きたくなった 。 紹介されてる盤の中から、とりあえずブレッカー・ブラザーズ「Heavy Metal Be-Bop」(1978年)を。 家に帰るなりCDを引っ張り出し、すぐさま聴いてました。 ドラムはテリー・ボッジオ。いやー、かっこいいわ。
何でVincent Atomicsを聴かないで、「Heavy Metal Be-Bop」を聴いたかというと。これからVincentで寛ぐ予定なのです。
今夜のBGM:The Brecker Brothers"Some Skunk Funk"(1978)
てなわけでBGMはこいつです。「Heavy Metal Be-Bop」より。ぼくが持ってるのは90年に再発されたCD。マスタリングがしょぼいので、アンプで低音を強調して聴いてます。
ぱっと聴いたらこの曲が一番分かりやすく、かっこよかったので。 ・・・じっくり聴きこむんじゃなかったんかい、おれ。
ブロックごとに場面がコロコロ変わり、ラテン風味を織り込みつつ猛スピードで曲が展開します。基本は4拍子だと思うけど、ブレイクは変拍子かな?まったくリズムが読めません。ぼく程度の耳じゃ。
ブレッカーらのソロを聴くべきなんでしょう、ほんとは。 だけど今日は違うよ。ひたすらドラムに注目。・・・って、もともとこの盤を買ったのは、ボッジオのドラムに惹かれたんだっけ。
で、ドラム。すげー。猛スピードで駆け抜けて、バタバタバタッと打ち鳴らされる。 バスドラは埋もれ気味。ハイハットとタムのほうがよく聴こえるな。
複雑怪奇な曲構成で一丸となり、ビタビタ縦の線をあわせます。細かいテクニックはよくわからない。 とりあえず転げまわって突き進むリズムが、めちゃめちゃ気持ちいです。 あー、これを的確に説明できる音楽の知識が欲しい。 |
2004年11月25日 23時24分15秒
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ぽかぽか。 |
珍しく暖かい一日でしたね。 すっかり夕方に居眠りしてしまい、行こうと思ってたカブサッキのライブは思い切り間に合わず。日曜こそ行かなくちゃ。
今日は休日です。なので、仕事を全部休んでのんびり。 明日忙しいかもしれないが・・・まあ、そのときはそのとき。
ひさびさに図書館へ行って、ごそっと借りてきました。最近はほんと本を読んでなかった。 しかし図書館だと「新刊」って概念では、物足りない。あー、本屋行って買いまくりたい。
なにかジャンルを決めてまとめて読めば、知識は深まるのはわかってる。でも、それがなかなか出来ない。棚をあっちこっち行って、小説を中心に相変わらずの雑食で借りてきました。 さて、このうち何冊楽しんで読めるか。すでに1冊はハズレだったぞ。
今、本読みに費やせる時間は、通勤時間がほとんど。したがって「なるべく文庫本。せいぜいソフトカバーの単行本」って選択肢になってしまうのが悲しい。だって持ち歩くとき、重いんだもん。 単行本にこそ、面白いのがいっぱいありそうなのに。
鴻上尚史「ドンキホーテは眠らない」(扶桑社:2003年:単行本)を読む。「SPA!」の連載コラムを集めた第八弾です。
「感情移入」って言葉が出てくるたび、胸を突かれる思いだった。最近は音楽をよく聴いてたから、「感情移入」って体験してなかったもの。
もちろん音楽を聴いてて、ずぶずぶハマって心が揺さぶられることはある。 だけど感情移入とはちょっと違う。ザッパのギターを聴きながら、ザッパなりきるのはおこがましいでしょ、なんぼなんぼでも。 正確に言えば。なりきってギターの弾きまねくらいはする。いわゆるエアギターってやつでしょうか。先週のタモリ倶楽部でやってたような。見損ねたが。 いずれにせよそれは擬似同一化で、感情移入とは違うはず。
さて、これから読む小説で、感情移入できるかな。 一番の問題は、電車の中であまり感情移入しちゃうと、はたから見たら単なる変な人になりそうなとこ。気をつけねば。
なお、しみじみ考え込んでしまったのは「デジタルの劣化」。 本書ではDVDに引っ掛けて、デジタルは劣化しないと仮定します。 だけどデジタルでも相対的に劣化しますよね。中古CDをがしがし探す人なら、共感してもらえるはず。
だいぶ前の日記にも書いたけど。「リマスター」「ボートラ」「デラックス・エディション」。そんな付加価値で再発を繰りかえすから、以前のものがどんどん色あせていきます。もう、切ないほど。
中古CDを置いてる大きな店に行って、棚を眺めると落ち込んでくるもの。同じタイトルのバージョン違いがずらっと並ぶさまに。なぜ再価値付与で旧譜ばかりぐるぐるビジネスをまわすんだろ。
そのほうが安定した売り上げが見込めるのはよくわかる。 だけど埋もれた旧譜にスポットを当てるって方法が、もう少し活発化してもいいじゃない。安全パイを狙った再発広告を見るたびに、不況なんだってしみじみする。
確かバブルの頃は「何でこんなもんが再発されるのよ」って勢いがあったはず。 おかげでソフト・ロックとかオルガン・ジャズとか。サントラ・ブームなんてのもあったね。あと、ブルガリアン・ヴォイス(これは単なるCM効果か?)とか。 だいぶいろんなジャンルにスポットがあたった。
一過性のブームだろうとかまわない。 リイシューされれば聴くきっかけが産まれ、手に入るチャンスが増えるもの。廃盤状態よりましだ。 聴くきっかけは、棚を見てれば産まれる。好奇心さえ、持ち続けていれば。
今夜のBGM:パス。色々聴いてたけど、これといったものがありませんでした。 |
2004年11月23日 23時23分34秒
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ほーほー。 |
まずは「スマイル」ねたから。"サウンド&レコーディング・マガジン"12月号に特集が載ってました。 わずか10ページくらいだけど、これが楽しいんだ。知りたかったこと、ほとんど書いてあります。
ダリアン・サハナジャへのインタビューを軸にアルバム製作の過程を掘り起こす。この盤、リズムトラックはほとんど一発録りと知って、びっくり。もっとネチネチと録音したかと思ってた。
そして予想以上にこの盤は、ダリアンの意思が前面に出た盤のようだ。ヴァン・ダイク・パークスをご意見番に、そしてブライアンの意思を確認しつつも。かなりダリアンの編集案が採用されてる様子。
念のために書いておくが、ダリアンが"スマイル"の主導権を握ったからって、この盤の魅力が減じたりはしない。むしろ、納得いったよ。「英雄と悪漢」や「グッド・バイブレーションズ」すらも、ずたずたに編集されたごちゃ混ぜアレンジになってたわけが。 ダリアンがマニア趣味全開で、ブライアンにあれこれ提案したんだろうな。
ぼくがこの盤に対して、唯一不満なのは「グッド・バイブレーションズ」のイントロのミックス。ボーカルのレベルがちょっと小さいんだ。
「イン・ブルー・ハワイ」が終わった瞬間、ぐっとでかいボリュームで、あの歌声がパンチを効かせて飛び出したら。 それこそ鳥肌立ちまくりの、感動が味わえたはず。あの場面聴くたびに、もったいないさがつのる・・・。
<今夜のBGM>Group"And"(2004)
日記をずっと書けなかったので、BGMでかけたい曲が溜まってます。 これもそのうちの一つ。毎日聴いてます。
彼らは6人組ですでに"Record","Before turning off the light"と2枚のアルバムをリリースしてるそう。 "Record"収録曲は映画"ピンポン"で使用されたという。結成のきっかけは下北沢の飲み屋とあるが、すると東京が活動の中心かな。この曲は"Before turning off the light"に収録。
オフィシャルHPはこちらだそう。 ぼくはこれ、"Cinra magazine vol.3"ってCDマガジンで聴いた。CDマガジンは、CD-Rに音楽ファイルやインタビュー、コラムなどを入れたもの。印刷の手間が要らない分、フリーペーパーより経費は安く済むんだろうか。 本盤は無料にてタワーなどで貰えるようだ。ぼくはライブ会場で貰ったので、流通経路はよく知りません。ごめん。
倍テンポのカウントからゆったりと涼やかにホーン隊が鳴るとこから、いきなり気持ちいい。 基本はインスト。イントロからテンポアップした。 9分ある長尺だが、ひとつながりで聴かせる。 歯切れのいいリズムの上でギターがアドリブを弾く。 音色は歪ませず、静かな響きが涼しげに踊った。イメージする風景は、都会の夕暮れ。どこか寂しさを残しつつ、力強さも兼ね備える。
音の選び方もアレンジも、センスがいい。ライブを聴きたいよ、このバンド。 ・・・といいつつ。HPを見るとけっこうライブやっている。しかしどの日もすでに先約あり。むー。タイミング合わんのう。 |
2004年11月21日 23時13分03秒
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